池袋の暴走事故について | ドラベナリサ

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踊るレナが暗算できるようになりました!!
サラはめちゃめちゃ華があります( ´ー`)ノ

2015年8月、東京・池袋でてんかん患者の暴走事故が起きました。
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、
怪我をされた方にお見舞い申し上げます。

私はてんかんではないですが、娘がドラべ症候群という難治てんかんに診断されてから、こういった事故のニュースを見るたびに胸が痛みます。
てんかん患者の自動車事故に対する報道は、他事故と比べても
注目されます。

それは、私がてんかんという症状と身近に接することになったことが原因で目がいくのかもしれません。
もしくは、てんかん患者の自動車運転の権利を巡っての答えが出ていない(出ていても社会が納得していない、or マスメディアに知られていないため強調されている)のかもしれません。
てんかん発作をコントロールすることは難しいので、コントロールできるときが答えが出るときなのかな?

てんかん患者を取り巻く自動車運転の権利

2000年11月に、アジア・オセアニアてんかん学会議による「てんかんをもつ人の運転免許に関する医学ガイドライン」が策定されました。
その第一条には「てんかんという診断が運転禁止の根拠になってはならない」と明記されています。
「てんかん患者」=「運転免許欠格者」とならないということです。
ただし、てんかん症状を有す人を運転の欠格とする法律を有する国は、シンガポール、台湾、中国、ロシアなど限定されますが、あります。
その他の国は、状態に応じて適格を規定する相対欠格、あるいは規制がありません。

日本でも、2002年6月に改正されました道路交通法により、てんかんにおける運転免許の取得は、相対的な欠格事由となり、一定の条件のもとでの運転免許の取得できるようになりました。

その最低限の条件は、次のうちのいずれかを満たすことです。
(1)てんかん発作が過去2年以内に起こっていない
(2)1年間の経過観察の後に、意識障害や運動障害を伴わないてんかん発作のみ
(3)2年間の経過観察の後に、睡眠中のてんかん発作のみ

参考: 日本てんかん協会:てんかんと運転免許
日本てんかん協会のサイトを見るとわかりやすいです。ご興味のある方は一度ご覧ください。
http://www.jea-net.jp/tenkan/menkyo.html

「てんかん」という病気の症状の差

てんかん発作が引き起こす自動車事故は、想像するだけで恐ろしいです。
それは日常的にてんかん発作を目の当たりにして、意識もなく、筋肉が硬直して引きつけたままの娘が、運転していると想像したら。。。

ただ、それは私の娘がのてんかん発作の症状で考えるとそうなるだけであり、
すべてのてんかん患者の人たちが対象になるわけではない、というかそうではないです。

2015年6月に日本てんかん協会の皆さんにお声がけいただき、
ドラべ症候群患者家族会の仲間とともに国会請願に行ったときに痛感しました。

てんかんという症状でも、日常生活を薬の力を借りて発作を起こさずしっかりしているお年を召した方もいらっしゃったり、
私たちのように重度てんかん患者で、知的障害・身体障害を持つお子さんの将来に不安を抱えた方もいらっしゃいます。

国会請願にいったときに、ある議員さんがおっしゃってました。
てんかん患者は日本に100万人いると言われているのに
議連がありません。
その理由は、てんかん患者で症状がさまざまな人たちが一緒になって
声を上げることが原因なのかと思いました。
要は、議員さんからすると
要求内容にばらつきがあると。

たとえば、「てんかんは障害ではない」という方もいらっしゃいます。
たしかにてんかんと診断されていても社会でご活躍されている方も多数いらっしゃいます。
私も障害ではないとおもってます。
てんかん発作による影響で障害を持ってしまうといえばいいのでしょうか。

ただ、「じゃあ、うちの娘は?」というと、
障害者と診断され、その診断結果に「違う!」と言えるかというと、
とてもじゃないですが、言えません。

そういった幅のある意見が同じ患者側から上がるんですよね。

最後に

長くなりましたが、
てんかん患者を取り巻く環境で、偏見のない社会を
どのてんかん患者もその家族・関係者も強く願っています。

今回の件で、てんかん患者に対する偏見が強くならないことを切に願います。