粽をご馳走になった後のことです。

もちろん粽はほんの一品で、他にもたくさんの料理をいただきました。特に丸一匹お頭付きのがとぐろを巻いた状態で、皿に盛られたうなぎを強く薦められたのには参りましたが、、。

そして、例の子供が泊まりに来たいと、いうので連れて帰りました。

こんな言い方あるのかわかりませんが、自他共に認める"らおぱんっ子"です。

この子とは縁がありまして、両親が地方で道路工事の管理をしていたため、生まれてからしばらくして、親戚をたらいまわしにされていました。

なんでも地元には工事を歓迎していないものもいて、嫌がらせのような事もあり、揉め事が起きた場合に子供に手を出されることを危惧したらしいのですが、場所的にエイズで有名なところだった、ということもあったそうです。

ちょうど、その子の叔母さんとお祖母さんが当時私のシンセン工場で働いており、相談を受けたのですが、結果として４歳になるまでの２年間、工場の寮で過ごすことになるのです。

当時の工場長には猛反対されましたが、私自身、親の死に目にも逢えなかったため、家族と離れて暮らす辛さは痛いほどわかります。それを言葉もろくに話せない幼少期から、受け入れなければならないとは、あまりに哀れに思えましたので、一切の責任は自分でとると言い切りました。

まあ、情にもろいのも大成できない一因なのでしょうか、その工場さえもやがて閉めることになるのですけど、、。

成功したとされる方々からは時々言われます。"あんたは優しすぎる、もっと人に厳しくならなければダメだ"と、、。厳しくという意味がそれを言う人によっては、冷酷という言葉と混同しているようにも感じられましたが、もし後者の意味合いなら私には確かに無理です。

そんな経緯で、特に子供の感覚からすれば実に長い付き合いになるのですが、その辺の細かい話は別の機会に、、。

ただ、おそらくは一般的に子供が幼少時に父親を慕って呼ぶよりも、私のことを呼ぶ方が圧倒的に多かったことになります。もっとも最初のうちは"らおぱん"と言えなかったので、"ばんばん"と呼ばれていましたが、、、。

やがて両親も広東に出て来て、晴れて家族で生活できるようになったのですが、それでも私を慕ってよく遊びに来てくれます。

主な目的はDVD鑑賞ですけど、、。

そのDVDの見方にも歳とともに変化が見られます。最初の頃はアニメなどをただボーっと見ているだけでした。やがてウルトラマンや仮面ライダーなどに興味を持つようになるのですが、当初は変身後に早送りして見ていたんですよね。それが一話づつ通してみるようになり、普通話の吹き替えがあれば長い劇場版もじっくりとみるようになりました。

今回面白かったのは、すでに何度も見ているDVDですが、仮面ライダーTHE NEXTの一文字隼人がナイトクラブへ行くシーンを、以前は飛ばして見ていたのに真剣に見入っていた事です。

やがて深夜一時を過ぎるころに、気が付いたら寝ていました。ちょうど端午節ということもあるのでしょうか、寝顔を見たら思わず涙が出てしまいましたね。

工場に来た当時のことを思い返すと、良くここまで育ったなと思って、、。

写真は、マックでもらった端午節のプレゼントです。こういうときは子連れでいくとお得ですね、、。

端午節 その２

端午節　その２