日式炒飯の謎 | らおぱんと呼ばれて

日式炒飯の謎

昨日は午後遅くに雨が止んで、市場に買い物に行きました。

例によって、食べたいものは決まっていません。何を買うかはその場で胃袋の直感にまかせます。

まず、豆腐。いつもここで買っています。

らおぱんと呼ばれて-豆腐屋

雨が上がり、強い西陽が差してきました。白い豆腐を見ると、薬味と醤油が絡んだ奴の味が思い起こされ、冷たいビールが飲みたくなります。

ちょうどいつも買っている豆腐が、店頭に二つしかなく、オバサンが後ろを向いて新しいものに包丁を入れ始めました。写真はその隙に失敬したものです。

これでビールの肴は確保しました。

で、晩飯ですが、肉の塊を切るのは気が重いので、冷蔵庫に冷や飯が残っているのを思い出し、炒飯を作ることにします。

先日、香港で食べた楊州炒飯を思い出し、アレに近い具は揃わないものかと探してみました。

やはり小さな市場ですから、皮を剥いた蝦が手に入らず、乾物屋に蝦米(小蝦の干物)を訊いてみましたが無いとのこと。

結局、玉子とレタスを買って帰りました。他の材料はすべてあります。

さて、夕闇が降り、ビールが美味しい時間になりました。

らおぱんと呼ばれて-夕陽ビール

こうして闇が深まるのを見つめながら、酒を飲み、物思いに耽るのが好き、、というか話し相手がいませんので、習慣になってしまいました。

らおぱんと呼ばれて-夕闇16aug

そういえば先週はレスポールが亡くなったのか、、なんて考えながら飲みました。

中学のときに買ったジミヘンの特集本で、彼のインタビューを読んだことを思い出します。

レコーディングモデルのギターを肩からさげ、優しそうな老人の、頬づえをついて笑いを浮かべる写真が載っていました。そして、その記事で初めてギターの名前では無い、人物レスポールを知ったのです。

インタビュー記事のタイトルは"あの男だ!"だったかな、、レスポールが小さなクラブを訪れ、バックバンドの一員としてギターを弾くジミヘンを初めて見たときから、スターになって再会するエピソードが語られていました。

いわゆるバックバンドの制服を着て、ギターを弾くジミヘンの写真も載っていました。ギターはストラトでは無く、フェンダーのデュオソニックだったかな、、ムスタングのアーム無しモデルです。

あの写真は記事とは関係ないんだろうな、、そおいや、レスポールの奥さんで、歌手の人なんて言ったかな、、なんて考えているうちに夜の闇が訪れ、ビールも飲み終わりました。

そこでこの日の炒飯ですが、実は前から気になっていたことがあります。

日本のラーメン屋さんで炒飯を注文したことがありません。ラーメンのセットに小さい炒飯がついてくるのは、食べたことがあるのですが、単品で注文したことは無いのです。

不思議だったのは、ドーム状に形がついて皿に盛られていることです。

こちらでは全く見たことが無いので、単に日本人の美的センスでそう盛り付けているのか、それとも食べる上で何らかの理由があるのか気になっていました。

で、お椀を使ってそのように、盛り付けてみたのです。

らおぱんと呼ばれて-日式炒飯

炒飯の具は香港式の楊州炒飯から蝦を抜いたものです。また叉焼の代わりにハムをいれ、椎茸も入れました。

そのままドーム状に盛り付けると、のっぺりした印象があるので、上に紅しょうがを乗せてみましょう、、。

食べてみると、ものすごく食べやすいことに気が付きました、、。

レンゲが無いので、スプーンで食べましたが、しゃくるときに、炒飯が逃げないのです。

こちらでは、炒飯もレストランで食べる場合は、出された皿から各自のお椀に盛って食べますので、それほど食べにくさを感じません。

ところが箸とレンゲを同時に使う習慣が無い日本人には、直接皿から食べる場合は、皿の上の炒飯が抵抗感無くレンゲに押されて逃げるので、取りづらいのです。

まあ、本当にそういう目的でドーム型にしてあるのか分かりませんが、普通に皿に盛った場合と比べ、顕著に食べやすさを感じました。

子供っぽいので抵抗はありますけどね、、デザイン的に旗なんか立てたくもなります。いや、だから紅しょうが乗せたんですけど、、。

もしかして、お子様ランチのチキンライスが、旗を立てて形がついているのも、子供がスプーンで食べやすいように考えてのことでしょうか、、。

その辺はどうでもいいのですが、香港の茶餐庁さん、日式拉麺ってのがあるんだから、これで日式炒飯なんぞやってみたらいいんじゃないですかね?。

でも、発泡の出前用弁当箱に入れたら全然意味成さないか、、これじゃダメなんだ、、。