太刀掛秀子の漫画 | らおぱんと呼ばれて

太刀掛秀子の漫画

今日は七夕です。日本ではですけど、、。

こっちでは旧暦なので8月の下旬になるのですが、なにか行事があるかっていえば、特に無いですね、、。
周りの人に聞いてみましたが、七夕の話はみんな知ってます。逆になんで日本で中国の話をネタにお祭りするんだ?と言われました、、。

で、七夕と言えば天の川ですよね。

高校生のころ、ある夏休みに山形の山奥に一週間ぐらい釣りに行きました。

そのとき初めて見たんですよ、夜空をず~んと斜めに横切る天の川を、、。

その光景は今でも憶えていますけど、とにかく凄かった、、形容しがたい美しさで、首の痛さを堪えながら見続けたものです。

天の川がそれだけはっきり見えるのですから、もちろん他の星も無数に夜空に輝いていました。
東京の空に見える星の数なんてたかが知れていますが、星の数ほどという喩えはまさにこれかと実感したものです。

まるで映画2001年宇宙の旅の最後に発せられる言葉、full of star !(だったかな?)のように手を伸ばせば星に届きそうな錯覚すら覚える、、流れ星なんて気をつけていれば数分に一回見る事が出来ました。

そんな光景を目の前にして感じる感覚は、癒しとかいうものじゃないですね、、何か本当に神の存在に接しているような、洗礼を受けると言うのはこんな気持ちかとも思いました。(実はバプテスマが嫌で宗教を離れた者です)

ところが残念なことに、そんな夜も昼間の釣りと山歩きの疲れで、すぐに眠くなってくるんですよね、、。

本当は一晩中でも見ていたいのですが、、、。

それ以来、夏の釣り旅行には天体観測ならぬ、天体鑑賞が夜の楽しみになりました。

そんなころに一冊の漫画を思い出して、買って再読したのが太刀掛秀子のミルキーウエイと言う漫画です。

最初に読んだのは中学生のころで、誰かが読んでいたのを借りたんだと思います。

ミルキーウエイ、即ち天の川のことです。

内容は星降る湖というところがあって、そこで亡くなった腹違いでハーフの兄(これも凄い設定)の面影を追って、妹がその地を訪れる話、、。

そこで腹違いでハーフの兄と関わりのあった人々と接しながら、自分の誤解を知り、最後は星降る湖の壮大な光景を眼のあたりにして一気に悟りの境地に達するという、、内容じゃなかったかな?、、、、30年ぐらい前に読んだ漫画なので、多少違いがあるかも知れませんけどそんなお話でした。

星降る湖というのは、早い話が山間部の湖に満天の星が鏡のように映し出され、星が降ったように見える場所のようです。

確かにあの天の川も流れ星もダブルで見えるのなら、人の確執も誤解も恐ろしくみみっちいものに感じられ、吹っ飛んでしまいそうな感動を覚えるでしょうね。

でも実際は星がきれいに映る湖って無いですけどね、、それは湖の問題じゃなくって人の立つ位置が問題になると思われるので、、。

単に星が数個、反射して見えるなら印旛沼だって映ると思うのですが、満天の星を映し出す様に見えるには、人が相当にせり出した崖っぷちに立つか、ヘリコプターで湖の真上にでも行かないとダメなんじゃ無いでしょうか?

まあ、そういう危険なところですから腹違いでハーフの兄も命を落としたんでしょうけど、、。

同じような話が中国にもありますよね、酔っ払って水面に映った星を取ろうとして、転落死した有名な人、、確か李白でしたっけ、実話では無いようです。

漫画はとにかく非常に旅情豊かで感動的なお話ですので、再版で手に入るなら、特に夏に読むことをお勧めします。

私も学生のころは夏休みが近づくとそれを読みかえして、釣り旅行への思いを膨らませたものです。

バンドもライブもビジュアル系も出てきませんけど、昭和の女の子が覚えた純粋な感動を知ることができると思います。

さて、さすがに星に関しては写真を撮るほどの技術を持ってないので、ストック画像もありません。ですから、とりあえず夏らしい写真を貼っておきます。



らおぱんと呼ばれて-クリスマス島

94年に行ったクリスマス島です。ボーンフィッシュを釣りに行ったのですが、ここで見た星もきれいでした。