時興隆金龜嘜魷魚絲 | らおぱんと呼ばれて

時興隆金龜嘜魷魚絲

香港で売っているスナックで、ビールのつまみとして一番好きなのがこれです。


らおぱんと呼ばれて-するめ


製品そのものはタイから輸入されているようですが、香港で働き始めた頃からよく買っていました。
その当時から味も包装も変わっていないところが、また凄いです。

焙りたてのするめを手で裂いたような、ラフなサイジングもまた良いですよね、、いや、本当に手で裂いてるのかな?、、何しろタイで作ってるらしいので。

もし、手加工で裂いてるなら、それも売り文句にすれば良いと思いますよね、たとえば、

"タイ製素手裂きするめ・・・本品はタイ漁村のうら若き女工たちが、その細い指先で火傷せんばかりに、焙りたてのするめを、一切れ、一切れ、手で裂きました。"

とか、、。

低賃金ですすり泣きながら、熱いするめを裂く女工さん、、シュールな光景ですよね、、お酒がおいしくなくなるからダメかな、、やはり自己主張の強い製品は、飽きられるのも早いですからね。

これだけ長い時間がたっても店頭から消えないのは、このシンプルなパッケージを変えない事もその要因かもしれません。サプライヤーの怠惰が思わぬ効を成したと言うところでしょうか、、。 

だいたい、手で裂いているとしても、熱が冷めてから裂いてるでしょうね。

で、味のほうなんですが、するめの味を活かしつつ、かすかな甘味と少しピリッとした辛さが混在しています。いわゆる後を引きそうな味、、。

特に、噛みしめた後にビールを口にしたとき、この手の干物によくあるうまみが口の中に広がって、これが飲兵衛にはたまらないんですよ、、まあ、人によって好みの違いはあるでしょうけど。

このうまみと言うか生臭味をもっと強く感じたいなら、噛みしめたあとに赤ワインを飲んでごらん、凄くえぐいから、、、。

さて、はなしを包装に戻します、、。

英語でなんか書いてあるんですが、prepared cuttlefish とありますよね。細かく言うとこのパッケージは矛盾があると思います。


らおぱんと呼ばれて-prepared cuttlefish

さらにその下方には剣先するめと書いてありますから、剣先イカでつくったするめと考えられます。写真もいわゆる丸いかの類を開いたするめの写真になっていますから、prepared squidになると思うんですよ。

cuttlefishは甲イカ類ですから、、。

中身は甲イカを使っているということが考えられますが、丸いかの膜状の骨が見られますのでそれは無いようです。

実は私もこの辺が以前ははっきりしなくて、恥をかいた憶えがあります。

お客さんと海鮮を食べに行ったときに、水槽に入っているイカを選んで刺身にして食べました。そのときにイカの種類の話になりまして、釣り好きということで私に話が振られたのです。

英語で種類を言ったのですが、そのときにいつも買ってるこのパッケージを思い出し、するめに使われる細長いイカはcuttlefishだと言ってしまったのです。

ちなみにそのとき食べたイカはまさにcuttlefishでした。

まあ、イカに関しては食べる以外興味が無かったですからね、フライで釣れないし、、念のため後で調べてみて、赤面したのを憶えています。