あの当時出回った怪メール
どうも、SARSの時代を生き抜いた経営者です。
香港では新型インフルでホテル隔離という措置をとりましたが、実際のところ結構少ないというかほとんどいないですよね、街中でマスクした人。
さーずの時はすごかったですよ、マスクしてない人が少ないどころか、マスク無しで咳き込むと人が道開けてくれたほどです。
だいたい、そこらへんの路上でもマスクを売ってるくらいでしたから。
あの当時のメールなんかを見てみると、マスクしてピースサインした写真とか貼り付けて送ってますね。そんなのばっかしで結構エンジョイしてたようにも見えます。
実際レストランやカラオケとか安くなりましたからね。もっともその手の経営者さんはとんでもない思いしたでしょうけど。
正直なところ最初のうちはマスクしてなかったんですよ、私も。ところが例の陶大花園を隔離しちゃったでしょう。その頃からですかね?真剣にマスクを着け始めたのは、、。
マスク自体は工場で作業用に前から箱で備えてましたから、そこから拝借すればよかったので。
すごかったのは展示会ですよ、お客さんと一緒に展示会に行ったのですが、もうガラガラで、、あんなのは初めてでした、、。
で、当時のメールを見ながら懐かしんでいたのですが、ひとつ変なメールを発見しました。
当時,香港で怪しいチェーンメールが出回ったんです。私も知ってる人から転送されたのですが、内容がいわゆるイタズラとは思えない深刻なものでした。
チェーンメールなんていうと、BMWが当たりましたよおめでとうとか、、いや、アレはスパムか、、まあチェーンメールもスパムの一種でしょうけど、たとえば今日中にこのメールを10人に転送しないと感染します、なんて感じでしょうね。もちろんそんなメールは即ゴミ箱行きですが、、。
ところがこのメールはそんなのでは無く、PWHと文中に出てくる病院の8A病棟に勤務する医師が、内部の実情を伝え、人々に予防方法を知らせて注意を啓発するものです。PWHは多分なんとかウエールず病院でしょうね、一応とぼけておきますけど、、。
で、本来はメールの文面をそのまま貼り付ければいいのでしょうけど、内容が内容でおまけにこのご時世ですから、一旦テキストを画像化して記事に貼ります。
大方読めると思いますが、読めない場合を考慮して私が稚拙な語学力を駆使し、大体の意訳を用意しましたので、下記を読んで参考にしてください。大雑把に内容が把握できると思います。
「第8A病棟のウー医師からのメッセージ
親愛なる皆さん、
今、私と共に働く何百というスタッフたちが感染という同じ危険に直面しています。
悲しいことに細心の注意にもかかわらす、この2週間の奮闘で我々のスタッフの8%が感染してしまいました。おそらくN95マスクの小さな空気の漏れや、マスクを触った手で眼や鼻をこすったこと等によるものでしょう。このことからもこのウイルスの感染力が想像できるでしょう。
アモイガーデン(陶大花園)で起こった、アウトブレイクに私は驚きませんでした。なぜならそれはすでにここ第8A病棟で起こっていたことだからです。
唯一つの違いはそのアモイガーデンでの伝染力が現在PWHの60倍に達していることでしょうか。
我々はこの伝染病が咽頭炎と低度の発熱から本格的なARDS / BOOPまで及んでいる広い範囲の臨床症状を持っていると信じています。そしてその症状は感染の度合いにより部分的な差があるようです。
この新しいウイルスに対して唯一つの防護は我々の免疫力です、そして最終的には我々のすべてが感染することになるでしょう。主だった予防は重度の合併症を避けるため、ウイルスとの接触を最小限に抑えることです。
どうかこのメッセージをあなたの友人や親類たちに転送して、以下のアドバイスに従うよう伝えてもらえませんか?
1、エスカレーター、バス、 MTR(地下鉄) 、列車、オフィス、レストランとショッピングモール等で常によくフィットするN95マスクか手術用のマスクを3枚重ねて着用してください。映画には行かないでください。エレベーターのボタンを押すときは鍵を使い、素手で直接押さないようにしてください。もしゴム手袋を装着することが嫌でなければそれを着用してください。
2、マスクを素手で触らないでください。それは多くの飛沫にさらされています。
3、患者から5フィート以内の距離にあるものは飛沫を受け、とても感染しやすいです。よく手を洗ってください、そして手を洗う前には目をこすったり口、鼻に触らないでください。
4、ドアノブや家具、床を(1/100)に薄めた漂白洗剤で拭いてください。Dettol は効果ありません。帰宅後すぐに着ていた服を洗濯してください。
5、患者は発症前でさえ、2~3日は伝染しやすいです(EK Yeohが言ったこととは対照的に)。たとえ彼らが健康的に見えてもマスクを着用しないで接すると感染しやすいです。
皆さん、どうか気をつけて。
ファト・ウー 」
まるで復活の日ですよね、、なんとなくあの映画で故・緒方拳が演じた医者がダブってしまいます。
ちなみにこのメールのソースは一切不明です。そんなこと調べるほど暇ではないし、新型インフルの騒ぎが無ければ、このメールを再び見ることはまず無かったでしょう。
肝心なのはこのメールで特に誰かが利得を得るとは思えないので、書いてあることが事実だとすれば本当に義勇的な意図で発せられたメールなのかもしれません。まあ、映画に行くなって書いてあるからビデオ屋が儲かる、って言えばそれまでですが。(あとマスク屋か、、3枚使えって?)
また、愉快犯にしては理性的に医療専門的な範囲に言及しているので、その可能性は少ないと思えます。ちなみに下線部分はわりといい加減に訳しました。医者の英語にとやかく言える身分では無いですが、直訳すると前の文とつながりずらくなるので、、。
唯一、気になるのは、このメールを私が受け取ったのは2003年の4月1日なんですよね。これは単なる偶然かと思うのですが、私に転送してくれた人はその前日に受信した様です。
内容から考えても、受け取ってすぐに"こりゃあいつに送ったろ"って気にはならないでしょう、当時の状況を思い起こすと非常にセンシティブな問題なので。
ところで、新型インフルでホテルに隔離された人たちの、憤慨する様をニュースでみました。8A病棟の人たちがその後どうなったか分かりませんが、あの当時にこのメールのような状態だったとしたら、香港政府が今回の件で神経質になるのも分かる気がします。税関で健康申報表の記入漏れを厳しくチェックすることとかも含めて、、。
なんか住所書くのがめんどくさいから,ホテルの名前を適当に書いて通ろうとする,ふてぶてしい輩もいるみたいですけど。
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