水戸室内管弦楽団
第84回 定期演奏会(こちら )
【出演】
水戸室内管弦楽団
準・メルクル(指揮)、 児玉 桃(ピアノ)
【曲目】
ヴァーグナー : ジークフリート牧歌
サン=サーンス : ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品22 ピアノ独奏:児玉 桃
ベートーヴェン : 交響曲 第1番 ハ長調 作品21
水戸芸術館 水戸室内管弦楽団(MCO)の定期演奏会は、毎回とにかく素晴らしいです
今日の演奏会も素晴らしかった 今だ感動覚めやらぬ! って感じです。
しばらくの間、CD、ウォークマンで今日の曲を聴きながら感動の余韻に浸りたいと思います。
何しろ、演奏者 MCOのメンバーがスゴイ。
ソリストとして、オーケストラの首席奏者として、世界的に活躍する音楽家たちばかり。
さらに、 総監督は5月22日に亡くなられた吉田秀和さん。音楽顧問は小澤征爾さん。楽団顧問は小口達夫さん。 これまたスゴイのです。
今日の演奏会も美しさに満ち溢れ、心に沁み入るような優しさや、愛らしさや、華やかさや、楽しさや・・・ もう、極上の幸福感に包まれた演奏会でした。
1曲目の「ヴァーグナー : ジークフリート牧歌」 の、いい曲にも出会えた。
先日聴いたオペラ「ローエングリン」(こちら )に続いて、
またしても、ヴァーグナー(ワーグナー)に こんな美しい音楽があったのか!? って。
とにかく感動的な美しい曲でした。
この曲はヴァーグナーが、待望の息子 ジークフリートの生まれた翌年、愛する妻 コジマの誕生日に捧げた曲。
またこんなエピソードにも心打たれた。。。
長年 不倫関係であったリストの娘 コジマとようやく正式に結婚ができた年のクリスマス(12月25日がコジマの誕生日)に、この曲をプレゼントとした。
しかも、準備も極秘に行われて。(練習など家族に知られないように行われたそう)
誕生日の朝、コジマの寝室のかたわらの階段にひそかに陣取った15人の楽人によって記念すべき初演が行われた。 夫 ヴァーグナーの指揮で。
その朝、コジマはこの音楽によって目を覚ます、 というサプライズ!
コジマの寝室のかたわらの階段で演奏されたこの日が、まさしく世界初演。
演奏が終わったヴァーグナーは、妻 コジマに楽譜をそっと渡したという。
その時コジマは最高の幸せに包まれ、さぞや嬉しかったに違いありません。
まぁ~ なんて素敵なエピソード
この曲を聴きながら、コジマの気持ちを思い浮かべたりしているうち、
私まで胸がジーンとしてきて、目頭が熱くなり、しまいに涙が溢れてきそうでした。
そしてその後、 娘たち(5歳と3歳)からこの曲は、「階段の音楽」 と呼ばれたそうな・・・
本当に、 自然で、優しくて、美しくて、幸せに包まれる素敵な曲でした。
先日のコンサート後も
「着物を着ると、自然と背筋が伸びて気持ちが引き締まり、全てに正面から向き合える気がする。」
と書きましたが、(こちら ) やっぱり、今日もそう思った。
着物を着ると背筋がシャン!としてきて真剣に向き合える。
演奏者に敬意を払う意味でも、演奏会は着物がいいと思う。
今日は、
絽小紋に、 “本麻の暖簾から仕立てた名古屋帯” で。
後ろは、こんな感じ♪
こうなると、 暖簾帯 だって、いっちょ前です♪