日日日
アンダカの怪造学〈4〉笛吹き男の夢見る世界

 スニーカー文庫の「アンダカの怪造学Ⅳ(著:日日日 画:エナミカツミ)」を読みました。


 異世界から怪造生物を召喚する技術≪怪造学≫を学ぶ少女・空井伊依が通う古頃怪造高等学校が崩壊した!

 

 学校再建まで他校に間借りすることになり、修学旅行気分で旅だった古頃の生徒たちだったが、受け入れ先の殻蛇怪造高等学校は、不気味な雰囲気と奇妙な違和感に彩られている。しかも、そこには「怪造生物は友達」と公言する伊依と根底から対立する究極傲慢美少女・戯小路アルテが待ち受けていて……

 

 日日日ワールド第2部スタート!



 異界に棲む怪造生物と友達になろうと奔走する怪造学を学ぶ伊依の活躍も4冊目です。


 今回のヒロインは次郎花ですが、隠れヒロインは血影です!


 周りからどれだけ否定されようとも「怪造生物は友達」という信念を貫いてきた伊依ですが、第2部に入るにあたって一つの結果が見えてきます。どれほど一人で友達だと言っていようが独りでは友達に成れるはずもなく周りが理解して意識が広まってこその理想です。誰もが互いを思いやり争いのない世界というモノは停滞するという危険もあり実現不可能ではあるけれど、手が届かない理想であるから尊いのかもしれません。


 ヒロインの座は次郎花と血影に持って行かれましたが、一番美味しくて可愛いのは舞弓でしょう。いつも物語の中で凛々しい姿を貫くお姫様に憧れて居たけれど、自分では可愛いお姫様には成れないと責めて自分を曲げることなく進むことの出来る戦士になろうと一生懸命な女の子です。突然のキスに真っ赤になって怒るさまも可愛いですよねw


 舞弓のことは好きだけど腐肉大好き美少女である香美の活躍が少なかったのは寂しくもあります。一応要所要所では出てきていたし伏線もばっちり張ってくれていたけれど、それでも本人が前面に出てきてくれた方が嬉しいと思うのは贅沢なのでしょうか?


 さて、第2部に突入し役者も揃い始めました。伊依の理想は叶えることができるのでしょうか。


>>アンダカの怪造学Ⅲ