ヴィンダルー | 心の暴風警報 in INDIA

ヴィンダルー



ゴアのシオリム(Siolim)という街にある教会の柱にあったタイル

やっぱり、昔のポルトガル製なのかな?


※   ※   ※   ※


ゴア料理にヴィンダルーというものがあります。

いわゆる、ゴアの代表的なカレーです。

そう聞くと、さも南国っぽ~いカレーなのかな?

ココナッツ風味なのかしら~?

と、思いますよね。


考えるだけで、ヨダレがジュルッ・・・ですよね。

っところがぁ~。

ぜーんぜん、そんな勝手な妄想のようなカレーじゃないんです。


やっぱり旅行をすると、

「地元の料理が食べてみたい」と思います。

私も、初めてゴアに行った時には

「何かしら、ゴア独特のカレーがあるに違いない」

「絶対おいしそう」

と思ってました。


しかもそれは、高まる期待と相まって、

妄想の中では、勝手にココナッツ風味カレーになってました。


で、おととし、ゴアに初めて来て早速、

レストランの人に「ゴアといえば、どの料理?」と聞くと

「ヴィンダルー」と言うわけ。


すかざず注文いたしました。

ヴィンダルー・・・ステキげな名前・・・むふ。

ワクワク・・・ウキウキ・・・。


やがて、ヴィンダルーらしきものがやってきて・・、


いっただっきま~す!と口に入れたところ・・


ケッ ホッ!!

クワッ!ぬわんじゃ、こりゃぁ!

んんんものすごいヴィネガー風味。

ケホッ!とくるくらい、きっつーくヴィネガーが!


でも、カレーにヴィネガー??

入れる?そんなことあんの?

すっぱいトマト、入れすぎたのか?
(カレーは普通、トマトを大量に使う)


なんか、違ーう。

期待していた(勝手に)のと違いすぎるー。


でも、その時はですね、

「何かの間違いだろう」と、これまた勝手に結論付けたんです。


カレーにヴィネガー、入れないよね・・・?

いや、100歩譲って入れたとしても、隠し味的に入れるもんじゃない?

これ、絶対入れすぎたんだよ、ヴィネガー。

インドだし。

ドボっとか入っちゃって、「でも、まあいいか」で済ましたんだな。


とかなんとか、結論。

こんなはずない、という思いが強かったんでしょうな、私も。


で、次の日なども、何人かの人に

「ゴアのカレーと言えば何?」とか聞いたんです。

すると、やっぱり「ヴィンダルー」とかいう答えが帰ってくる確率が高い。


そこで、私は、またまた勝手に

あんな不味いものが、ゴアの代表的カレーのはずがない

やっぱりあれは、なんらかの理由で不味かったんだ・・

と、思い返し、

また、その夜に、別の店でヴィンダルーを注文。

今度こそ、ヴィンダルーとやらの魅力を味わっちゃお~、と。

飽きずに懲りずに、またもや

「今度こそ、まろやかにココナッツ風味?」とか期待。

いいかげんに悟ればいいのにさ。


さて、やがて「今度こそウマいはずのヴィンダルーが来ました。

と・こ・ろ・が。

いっただっきま~す!


ングッ・・・、クェッ!クェ~ッ!

・・・・・・・・・・

・・・・めっさヴィネガー。

ぜったいヴィネガーッ!

喉が焼けるというか、涙が出るというか。


ようやく、悟ったわけですわ。

ゴアのカレー「ヴィンダルー」というのは、

ヴィネガーがたっぷり入ったカレーの事らしいと。


それで、デリーに戻ってから調べました。

すると、ちゃーんと説明に書いてありましたよ。

ヴィネガー(赤ワインヴィネガー)を入れるゴアの代表的料理だと!


や・ら・れ・た。

もとはポルトガル料理だったそうです。

ポルトガル料理だったvinho de alho」とかいう料理が、

ゴアに来て、大量のマサラ(スパイス)と、チリが加わったそうな。


ヴィネガーが好きな人、お試しあれ・・・。