カーリー寺院で・・・
ヒンドゥー教には数え切れないほどたくさんの神様がいる。
その中でもインド全土に渡ってポピュラーな「破壊と殺戮の象徴」が、
カーリー女神
夫であるシヴァ神が横たわる上にのっかって踊り狂い、舌をべぇーっと出し、全身真っ黒(カーリーとは黒・暗黒という意味もある)。
首には殺戮で獲たドクロか生首の首飾り。
腰には殺戮で獲た敵の腕でできた腰巻き。
腕も足も何本もあって(時には頭もたくさんある)、
手には血の滴る武器&生々しい首ちょんぱ。
殺戮の血に酔いしれて狂喜し、踊り狂うカーリーの勢いは、大地を引き裂き世界を破壊しかねなかった為、夫のシヴァ神が下に横たわり、それでやっと我に返ったカーリーはベローっと舌を出したんだそーだ・・・・。(こえぇ~)
ヒンドゥーの神様はおびただしい数がいる上に、「カーリーはシヴァの妻のパールヴァティ女神の化身であり、ドゥルガー女神でもある」みたいにして、皆が、ダブっているので、分かりにくい。
ほとんどの説明を省いて、ものすごーく簡単に言っちゃうと、
普段(昼間)は、シヴァ神の妻はパールヴァティであるが、パールヴァティが激怒してバージョンが変わると(夜・暗黒の時代になると)カーリーになる。その中間の状態ではドゥルガー女神にもなる。
という感じだそうだ。
つまりパールヴァティ&ドゥルガー&カーリーは同一の女神様なんだけど、それぞれその神様の違った3面を表している、ということらしい。
ところで、その「破壊と殺戮」の女神・カーリーが祭られている寺院で特に有名なのが、
カルカッタにあるカーリー寺院。
ここでは毎日、カーリー・マー(直訳するとカーリーママ)に生贄が捧げられる。
カーリー・マーへの捧げ物は・・・・・ヤギ。
私は、数年前、このヤギの生贄の儀式を見てしまった。
しかもヤギから2メートルくらいしか離れていない近さで・・・。
ここから先は、血に弱い方は読まないでくらさい。
私も血には弱いんだけど、うっかり見るハメになってしまい、しかもなぜ今日、この事について書くかというと、あの日以来、ずーっとひとつ疑問があるからなんだけど・・・・・。
これから生贄にされるヤギが2匹。
そばには頭をのせる切り株みたいな台。
そこへ、ナタを持った男が現れ、あっという間にヤギは台に首をのせられ、ナタで斬首。
2匹目も間髪いれずに斬首。
ここまでが1分とかからず、手際よく行われた。
問題はこの後だった。
なんと、首のない胴体2匹が、5分くらいの間(ほんとうにこれくらい長く)ずっと動いていたの。
しかもピクピクとかじゃなくて、バッタンバッタン。
お互いを蹴り合うほどバタンバタンと(もちろん立ってはいない。床に転がって)。
もし首があったら、普通に床に転がって大暴れしているかのように。
しかも、それがかなり長い間。
私はその光景を見て気絶寸前・・・。
頭の方はほんの10秒ほどの間、目が泳ぎ、動かなくなった。
胴体も5分くらいたって、やっと動かなくなった。
あれ以来、私には疑問があるのです。
私の疑問が不謹慎だったら、すみませんが・・。
昔は、特にヨーロッパでギロチン、ありましたよね・・。
マリー・アントワネットもしかり。
しかもたいていは公開処刑だったはず。
ど、どうだったんだろう?
そんな話は今まで聞いた事ないが・・。
公開処刑の様子が描かれた絵画でも、胴体はぐったり倒れているけど。
あれはヤギだからなのだろうか?
それとも私たち人間も本当はそうなるの
それがずっとチリヤン、シンプルに疑問・・・・なのれす。
ところでカーリーの話に戻るけど、
あのカーリーの姿は「女性原理を100%開放した時の躍動感」を表している、という見方もあるそうです。
なんとなーく、わからないですか?女性のみなさん、なんとな~く、わかりますよねぇ?
んー、なんとなく分かる・・・・。
最後に、
・仏教ではカーリーは「大黒天女」。
・妻のパールヴァティが激怒してカーリーになったときは夫のシヴァも破壊神の顔になり「マハカーラー」となるんだそうです。
・そのマハカーラーは仏教では破壊と豊穣の「大黒天」。
(マハ=大きい カーラー=黒 カーリー=黒の女性形)