おじさん、カッコいいよ♪ | Chipapa の備忘録

Chipapa の備忘録

忘却は、人間の味方であり敵であり。。忘れたくない珠玉の思い出達を書いていこう♪

幼稚園から帰ると、祖父母がやっている動物病院に行き、診療所内で絵を描いたり、患者さんとお話したりして過ごしている、娘@4歳。


私が小さい頃は、両親は、子ども達を仕事場に入れることは、決してなかった。でも、じいじとばあばになったらば、孫は別、ということらしい。確かに、同じ仕事場ではあるけれど、病院を立ち上げたばかりで、若かったあの頃とは、マインドも、目的も、違ってきているということで。観光地のみやげ物やなんかに、にぎやかしに、おしゃべりオウムとか、飛ばないフクロウとかがいることがあるけれど、娘も、まぁそれと同じようなもの、といったところか。


先日、近所の農家のおじさんが、飼っている犬を診せにやってきたそうだ。地下足袋を履いて、農作業用の服を着て、おそらくは、トラクターの上にいると似合う、地味な色のキャップをかぶって。見るからに、すごく人が良さそうで、いつも、ニコニコしている人。


地下足袋を見るのが珍しい娘、早速、質問攻めにした。


「おじさん、その靴、いつもはいてるの?」

「その靴しか、持っていないの?」

「おじさんの家、古いの?」

「おじさんの家、小さいの?」


だんだん、質問内容が、ずうずうしくなっていく。


「おじさん、貧乏なの?」


でた。。。ガキ特有の、絶対言っちゃいけない質問。


犬の診療をしながら、ヒヤヒヤして聞いていた私の母も、さすがに何か言わなければ、と焦ったらしいが、そのおじさんは、ニコニコしながら、全部、「そうだよ、そうだよ」と答えている。最後の、「貧乏なの?」という質問にまで。


最後に、娘が言った。


「おじさん、カッコいいよ♪」


これには、おじさんも、ますますニッコニコで。地下足袋を履いて、農作業着をきた、腰が半分曲がりそうになった、おじさんだ。でも、カッコいいよ♪って。


母も思わず、吹き出してしまい、診療所の中いっぱいに、ほんわかした笑いがフワフワと。


私も、その日の夜遅く、仕事から帰って来て、母にその話を聞いて、しばし母と二人で、おなかを抱えて、大笑いした。子Chipapa、あなたのそのセンス、最高だよ。


後日、娘に聞いてみた。「どうしておじさん、カッコ良かったの?」って。


そうしたら、「だって、おじさん、いつもニコニコしているんだもん。何を言っても、ずっと、ニコニコしているんだもん。だから、カッコいいんだもん」、と娘。


ほーう。

そうっか。

子Chipapa。

あなたは、外見で判断したんじゃ、ないんだね。

その人の、内側にある、優しさとかフトコロの広さとか、穏やかさとか、温かさとか、そういうものを見て、「カッコいいよ♪」って言ったのか。


やるな、子Chipapa。そのセンス、ずっとずっと、大切にしてくださいね。


それから、ハハも、見習うことにするよ。教えてくれて、どうもありがとう♪