今日は久々に日本語の本をご紹介。実家の本棚にしまいこんでいたのを、ふと手に取り、夢中で再読しました。約10年前、私が中国語に初めて触れたころ、中国語学習界のスター的存在であった長澤信子さんの著書です。

同じ辞書やテープレコーダーをいくつも購入し、家のあちこちに置く、マッチやおはじきを使って数えながら、同じ文章を100回音読する、カードは1万円分まとめて購入!等の創意工夫に満ちた学習方法。そして、何より、「生きがい」として中国語を選び、学び、使い、広めていく・・・という姿に感動した人は多いと思います。



長澤さんが中国語の勉強を始められたのは、何と36歳の時。転勤族のご主人と2人のお子さんのおられる主婦でした。決して若くはない、自由になる時間もお金も無限にあるわけではないという環境から、通訳等として活躍されるようになるまでの道のりが大きな勇気と力を与えてくれます。


今回ご紹介するにあたり調べているうちに長澤さんが既に亡くなられていることを知りました。私の手元にある版は絶版ですが、文庫で復刊されています。

時代は流れ、テープレコーダーがMP3に変わった今でも、長澤さんの生き方から学ばせていただき、励まされることがたくさん。中国語学習をされている方、何か熱くなれるものを探しておられる方、やりたいことはあるけれど前へ踏み出す力が足りないと感じられている方・・・是非一読をオススメしたい本です。

 

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