昨日友人のA君から、「ジョハリの4つの窓」という興味深い話を伺った。
以下の図が、ジョハリの4つの窓である。ジョハリの窓は、自分自身を表している。見ての通り、この窓は4つある。
【ジョハリの4つの窓】
この不思議な窓は Josep LuftとHarry Inghamという2人が考案したもので、2人の名前つまりJosepとHarryの最初をとって「ジョハリの窓」と呼ばれているらしい。
4つの窓にはそれぞれ以下のように意味がある。
A 自分も他人も知っている面
B 他人は知っているけど自分は知らない面
C 自分は知っているけど他人は知らない面
D 自分も他人も気付いていない面 無意識な領域や抑
圧された部分、埋もれている才能。
皆さんはどうであろうか。自分自身でチャックされたらいかがであろうか。
おおかれ少なかれ皆さんそれぞれ4つの窓を持っている。しかし、それぞれの窓の大きさやバランスには個人差がある。
Aが広い人もいれば、Cが広い方もいらっしゃるかもしれない。
友人の説明によると、人間関係において様々な軋轢や問題がおきやすい人や、悩みやすい人は、Bの部分やCの部分の面積が大きいタイプらしい。逆に気楽に生きているように見える人はAの面積が広いタイプが多いようである。
つまり、よりよい人間関係を送りたいと望む人は、Bの面積やCの面積を、Aのほうにもってくれば良いらしい。
では、どうしたらいいのか。
まず、Bの部分が大きい人は、ひとりよがりな面が強い。あるいは気が付いていない。お酒を飲むと実はひとに絡むが、本人は何も覚えていない人もこの窓が大きいと言われている。他人は知っているけど自分は知らない面が多いわけなので、こうした自分が気が付いていないBの部分をなるべくAにもってくることが大事になる。つまり、。「聞き上手」を心がけるなどの工夫をして、他人が自分自身にものを言いやすい雰囲気を造ることが大事。「なんだそういうことだったのか」ということはよくある話で、このAへのシフトが上手くいけば人生はとっても素晴らしい方向に進んでゆく。
自分は知っているけど他人は知らない面を示すCの部分をAにもっていくには、自分をオープンにすることが大事である。人間だれしも、虚栄心がある。したがって、自分に不利な情報を開示するという事は、とっても勇気がいるが、自分をさらけ出すことで得るメリットに比べれば、実はさらけだすことのデメリットは自分自身が気にしているほど深刻ではないことが多いらしい。杞憂が多いらしい。一般に、人は自分に不利な事をオープンにできる人を軽蔑するどころか、逆に尊敬したり親しみを持ったりするものらしい。あまり一般化できないが、そうか、確かになるほどと思った。
この話は、何も人間個人個人の人間関係だけではなく、国家間でも同様のアナロジーがありそうである。独善的でオープンでない国家はいづれ窮地に陥ることは歴史が証明している。わが国もガラパゴス化とか言われて久しいが、他国は知っているけど自分自身は知らない気がつかないBの窓や、自国は知っているけど他国は知らないCの窓は、なるべく狭くして、その分、自分も他人も知っているAの窓を大きくして、世界にあけはなしてゆく国策が、戦略的にも求められてゆくであろう。そうしないと、いつしか、わが国も、世界中から疎外されて孤立することにもなりかねないからである。
それすなわち資源小国島国の日本にとって致命的な話である。