「中島みゆき『ベッドルーム』に思うこと～中島みゆき作品解説15～」S3556

「中島みゆき『ベッドルーム』に思うこと～中島みゆき作品解説15～」S3556/R

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◇更新履歴
V1.0：2016.2.7 初稿

■ 「ベッドルーム」　編曲者：瀬尾一三

2012年10月24日発売の39枚目のオリジナルアルバム『常夜灯』の7曲目（全10曲）。

・楽曲試聴
http://music-book.jp/Search/Index?Keyword=%E4%B8%AD%E5%B3%B6%E3%81%BF%E3%82%86%E3%81%8D%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0&=All

◆ミュージシャン（後日、追記）

◆2016.2.7 夢野旅人

まだ母の病名がわからなかったころ。

何度か彼女に声を荒げてしまった。

その罪悪感と後悔は一生消えることがないのだろう。

アルバム『常夜灯』を一聴して感嘆したのがこの「ベッドルーム」。

～誰にも見られていないベッドルームは　

あなたにあなたが見えるベッドルームだ～

寝室は最もプライベートな空間。

安らぎを感じることのできる空間でもあり、

見たくもない心の闇も見えてしまう空間。

～粗略に扱ってかまわない人間が

ないがしろに扱ってもかまわない人間が

あなたの国にまさか　いないですね～

～覚えない子供を　親は怒鳴りつける

覚えない親を　子は怒鳴りつける

怒鳴らないでと　うなされ続けている～

誰にも見られていないベッドルームとは、

外部から遮断された空間であり、

それは国から、組織、家族にまで及ぶのだろう。

歌詞には、社会における差別や、

子や親に対する虐待を連想するフレーズが綴られ、

サビで、

～寝心地は最低　居心地は最高　

心の中のベッドルーム～

と結ばれる。

～寝心地は最高　居心地も最高～

と誰もが、安眠したい願いと、

拭い去ることのできない罪悪感を抱き、

安眠できない人の心の闇と、

社会の悲鳴を、

～寝心地は最低　居心地は最高～　

と、ともすると荒唐ととられる言葉の対比と、

ぞんざいともいえる、押し付けない歌い方で、

聞く人に投げかけて、問うているように思うのです。

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