「松山千春 『雑踏』に思うこと~松山千春 全作品解説149~ V1.2」S2726
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◇更新履歴
V1.0:2014.11.22初稿
V1.1:2014.11.24追記
V1.2:2021.02.03 所有アルバム画像及び、歌詞等の掲載
■ 「雑踏」編曲者:飛澤宏元
1991年11月1日発売のアルバム『純』の4曲目(全10曲)
◇ライヴヴァージョン
◇松山千春選曲ベストアルバム『季節の旅人~春・夏・秋・冬~』 DISC2(夏)の10曲目
◆レコーディングミュージシャン:後日追記
01. ドラム:
02. ギター(EG):
03. ベース:
04. キーボード:
05. コーラス:
◆所有CD画像
SAGA(2001.3)を読み返していたら、抜けていたことがありました。
「ふるさと」に、
出てくる主人公の10年後の姿を描いたのが、この「雑踏」。
ゆえに、恵比寿で行われた「もうひとりのガリレオ」で、「ふるさと」に続いて歌ったことは千春にとっては自然な流れだったのでしょう。
~俺が足寄から一歩も出ない生活を送り続け、東京や大阪や名古屋などのいわゆる大都会のなんたるかを体験せずにいたら、この曲は生まれてこなかっただろう~
~気づいている人は多いと思うが、この曲の主人公は、以前に発表した「ふるさと」という曲に出てくる男の10年後の姿なのである~ 月刊松山SAGA3 (2001.3)より抜粋
◆月刊松山SAGA3 (2001.3)
意外に思われるかもしれないが、いや、驚くかも知れないけれども、俺は孤独が好きなタイプの人間なのである。
もちろん、仲間とワイワイ騒ぐのは好きだが、子どもの頃から基本的にひとりで物事を考えたり、ひとりで遊んだりするのが好きだったのだ。そういう意味でだ。
もし、俺が足寄から一歩も出ない生活を送り続け、東京や大阪や名古屋などのいわゆる大都会のなんたるかを体験せずにいたら、この曲は生まれてこなかっただろう。
で、気づいている人は多いと思うが、この曲の主人公は、以前に発表した「ふるさと」という曲に出てくる男の10年後の姿なのである。
このように、フォークシンガーが作る曲には例えば3年後、5年後、10年後に必ず繋がってくる作品が多かったりする。この曲はその典型的な代表例といってもいい。あの曲に出てきたあいつは、その後、どうなったのか。どんな人生を歩んでいるのか。まさに、フォークシンガーならではなのだ。
また、フォークシンガーが作る曲というのは、改めて主張することでもないけども、そういうひとりの人間の人生における移ろいの深さも存分に感じさせなければいけないのである。
◆2014.11.21 夢野旅人
~人ごみの中で 肩をぶつけられ 倒れかけながら それでも歩いた~
~降りしきる雨に 身体も 心も 流されてしまう くじけそうになり~
描いた夢にくじけそうになりながらも、選んだ道を歩いて行こうと歌う「雑踏」。
この歌に故郷という歌詞はない。
でも、千春は田舎から慣れない都会に出てきて頑張っている人々の想いを描いているのでしょう。
~やっぱり 決めたままに 生きていこうと思います~
これは、故郷や家族に向けた手紙の一文にも思えるのです。
「雑踏」の初演は、リリースから7年半後。
1998年春のツアーでレギュラーで歌われた。
姉・絵里子さんが他界した直後のツアーである。
2部の一曲目の「東京」に、
に続いて「雑踏」が歌われ、続いて「オホーツクの海」、「この世で君が一番好き」、「歩き続ける時」という流れだった。
東京公演では、イレギュラーで「手紙」も歌われている。
高校を卒業して集団就職で東京に出てきたお姉さん。
家族を、故郷を想いながら、父・明さんとの手紙のやり取り。
そんなお姉さんの想いを、辿るような構成に思えた。
そのとき、思ったのです。
「雑踏」は、歌詞に故郷と言葉は出てこないが、「手紙」と同じ、心にいつも故郷や家族を抱いて、慣れない都会で頑張っている人の歌なんだと。
1999年夏の東京、恵比寿で行われた「もうひとりのガリレオ」でも、「ふるさと」に続き、ストリングスで歌われた。
そのときも、会場に足を運んだ、故郷があって都会で頑張っている人たちに向けて歌われたのだろうと思った。
それは、「田舎から東京に出てきて東京厚生年金で同郷の歌手のライブを見て故郷を感じたりするだろう、そういった意味でもこの会館の役割は大きかった」と話して、「あの日のままで」を、
歌った(東京厚生年金会館ファイナル ファイナリスト松山千春)ときや、東京などの大都市でイレギュラーで「帰りたい」(1991秋、2014春)
を歌った意味合いと同じなんだと。
もしも、コンサートでこの「雑踏」を、イレギュラーで歌ったとしたら、そういうことなんだと思うのです。
◆歌詞
人ごみの中で 肩をぶつけられ
倒れかけながら それでも歩いた
恥ずかしい思い 悔しい涙も
やりきれず ひとり ため息に埋もれ
ふり返ると 胸を張れることなどないけど
やっぱり 決めたままに生きてゆこうと思います
降りしきる雨に 身体も 心も
流されてしまう くじけそうになり
夢は遠すぎて あきらめかけても
ついてないだけと 自分にあやまる
ふり返ると 胸を張れることなどないけど
やっぱり 決めたままに生きてゆこうと思います
やっぱり 決めたままに生きてゆこうと思います
◆松山千春全作品に思うこと~松山千春全作品解説6~1990-1991
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