「1987年9月13日(土) マイケル・ジャクソン 『JAPAN TOUR'87』 後楽園球場」S2503


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◆更新履歴

V1.0:2014.07.12 初稿

V1.1:2017.02.12 チケット画素等の追加

V1.2:2020.12.19 是正

V1.3:2022.09.15 追記

 

◼️1987年9月13日(土) マイケル・ジャクソン 『JAPAN TOUR'87』 後楽園球場

◆初来日 初日公演のスポーツ紙

◆チケット半券

 
◆夢野旅人 2014.7.12

1980年代。

ある時期まで双眼鏡をライブに持っていくことをしなかった。

ライブは、映画と違うんだから、レンズ通してみたら、それはライブじゃねえ!

レンズじゃねえ、心で見ろ。

などと、こっ恥ずかしいことを、口走っていました。

 

1987年初夏。

いつものように、テキトーな席に座り、テキトーに講義を聞いていた1987年夏。銀縁の眼鏡をかけた、いかにも真面目そうで賢い男子が隣に座った。

 

それまで、ほとんど会話を交わしたことのなかった彼が話しかけてきた。

「夢野君は、音楽が好きで、いろんなライブに行っていると聞きました。

どんなチケットでも取れる、席も前のほうばかりだと。それで、お願いがあるんだけど、いいかな」と。

 

うん、何、何、そう思われちゃっての、俺?

俺はただ、徹夜して並んでチケット取っているだけ、忍耐力がありゃ誰でもできるだろう・・・と、思いつつ彼は誰のチケットが欲しいんだろうと興味がわいた。


松山千春じゃないよな、「俺のライブ馬鹿じゃ来られない。 利口すぎると馬鹿馬鹿しくて来られない」と、本人も言っている通り、彼頭がいいもの、興味があるとは思えない。

 

だとすると中島みゆきの両国国技館か、坂本龍一かと思いながら訊いた。

「好きこそ物の上手なれだよ。誰のコンサートなの」

 

彼は答えた。

「(ソロでは初来日となる)マイケルジャクソン」。

まったく想定にはなかった名前だった。

 

「僕、一度もコンサートに行ったことないけど、マイケルジャクソンは大好きなんです。来日すると聞いてチケットを取りたいのだけど、どうしたらいいかも分からず、そしたら夢野君に相談するといいよって聞いて。 お願いできるかな」と。

 

外タレか、国内アーティストと違って勝手が違うからな・・・思いつつも、真摯に丁寧にお願いされて断るわけもいかず、調べてみると。

 

そしたら、一般発売日は間近。

イベンターはウドー音楽事務所と思ったのだがキョードー東京。

ウドーなら、ヘビメタ好きの友人の伝手があるから何とかなると思っていたのだが。

 

で、彼に、一般発売前に、ぴあ会員の先行予約があるので、それに申し込もうと思う。

確約はできないし、席もよくないと思う。

そう断り電話予約で確保することはできた。

チケット代は6,500円。

当日としては、高額だったが、これも何かの縁と自分の分と2枚とった。

 

数日後、送付されてきたチケットの座席は、2階スタンドのO(15)列だった。

すぐさま、当時ぴあが発行していたホールマップで位置を確認した。

こりゃ遠いぞ、残念だなと思った。

彼にとって初めてのコンサートだったのでできるだけいい席が欲しかった。

 

翌日、席が悪くて申し訳ないといいながら彼にチケットを渡した。

「いや、取れただけで十分ですよ、夢野君。 ありがとう、ありがとう」と、彼はいった。

 

当日のコンサート。

数か月前に来日したマドンナ以上の報道陣の数。

ダフ屋は80名ほど出たという。

売値は3万から10万円。

アリーナ席の30列以内が、10万円で売買されていたという。

 

後楽園球場でコンサートを見るのは最初で最後。

想像以上にステージから遠かった。

 

会場はでかいのに、ステージは今みたいに大きくはなく、ステージ自体の高さも低かった。

スクリーンも現在みたいにどこから見ても見やすいように設置されておらず、画像も粗いし最初から最後まで映し出されるわけでもない。

 

そのとき、彼に言い忘れたことに気づいた。

双眼鏡を持ってきたほうがいいと。

 

しまったと思い横を向くと、そこに、双眼鏡で食い入るようにステージを見ている彼がいた。

13日のスポーツ紙には、12日初日の記事が載っていた。

音楽評論家の福田一郎は、「これじゃ通し稽古」、新曲が2曲とはと批評した。

 
 

自分は、後半の「Beat It」から「Billie Jean」「Thriller」「Bad」などは、否応なしに身体が反応したものの、ステージは遠く、それこそマイケルが米粒のようだったし、音は風に流され、ビートに迫力がない。 なんとなくただ眺めていた、そんな記憶がある。


だけど彼は、ことのほか喜んでくれてうれしかった。

彼の双眼鏡で食い入るようにステージを見ている情景は今も思い出す。

そして、その日を最後に、ライブは双眼鏡なんて使わずに心で見ろ。

などと、こっ恥ずかしいことを口にするのはやめました。


■演奏曲目表(セットリスト)

01. Wanna Be Startin' Somethin'

02. Things I Do For You

03. Off The Wall

04. Human Nature

05. Heartbreak Hotel

06. She's Out Of My Life (あの娘が消えた )

07. モータウン・メドレー

08. Rock With You

09. YOU ARE MY LOVELY ONE

10. Workin' Day And Night

11. Beat It

12. Billie Jean

13. Shake Your Body (Down To The Ground)

14. Thriller

15. I Just Can't Stop Loving You

16. Bad

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◆40周年記念盤『Michael Jackson Thriller 40』2022年11月18日リリース【追記】

『スリラー』の発売40周年を記念して、オリジナル盤に、アルバム制作当時の未発表デモ&レア音源を含む全10曲収録のディスク2を追加したCD2枚組

 

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◆日程

00. 1987年09月11日 後楽園球場(Rehearsal concert)
01. 1987年09月12日 後楽園球場
02. 1987年09月13日 後楽園球場
03. 1987年09月14日 後楽園球場
04. 1987年09月19日 西宮球場
05. 1987年09月20日 西宮球場
06. 1987年09月21日 西宮球場
07. 1987年09月25日 横浜スタジアム
08. 1987年09月26日 横浜スタジアム
09. 1987年09月27日 横浜スタジアム
10. 1987年10月03日 横浜スタジアム
11. 1987年10月04日 横浜スタジアム
12. 1987年10月10日 大阪球場
13. 1987年10月11日 大阪球場
14. 1987年10月12日 大阪球場
 
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