[六十五] そっちの手こっちの手の巻

「そっちのお鶏（けい）ちゃん、無事で
良かったぜ。でもよ、江戸のほうは荒れ放題・・・

こっちのお鶏ちゃんは、風魔と手を組んだり・・・

鼠小僧と手を組んだり・・・

弁天小僧として、やりたい放題だぜぇ。」

「おまけによ、最近、新手の忍者が現れて・・・

あっちでも、こっちでも・・・

ちょっと厳ついのも、ちょっと可愛いのも・・・

おっといけねぇ。横道反れちまうとこだったぜぇ。」

「いくら町方が手勢を引き連れて見回りに出ても・・・

手品のように身を隠しやがる。

相手のほうが、一枚も二枚も上手ってことよ。」

「頼みの綱は隠密同心のお鈴ちゃんだぜぇ。

覚えてるよな、江戸城奥女中の、あのお鈴ちゃん。

そうそう。あの子は、俺達の奥の手だぜぇ。」


「でも奉行所の動きが全部弁天小僧に筒抜けでよ。

内部に奴らの手先が居るってことかもしれねぇ。」

＊ワオ～～～～ワンワンワンワン！＊

「江戸も物騒だし、時間移動もできねぇから
平成人の姿も消えちまって、見る影もねぇぜ。
江戸の経済が平成人に依存しすぎんのも問題
だけどよ、この街から風魔の連中を追い出す
為ならいくらでも手を貸すぜぇ！

それじゃ、お鶏ちゃんの作戦の通りにやって
見るからよ。早く来てくれな！

こちとら猫の手も借りてえぐれぇだぜぇ！」ピッ！

～～～～～～～～～～～～～～～




ん？　いいものみ～～っけ！


上等そうな印籠じゃないか～！

金粉も綺麗だねぇ～！

お宝、いっただき～！


「・・・・・・・・・・・・・・・・

よし。うまくいったぜぇ。」



ウケケケケ！


オーマイ　スパゲッティー！　大将の運命やいかに！



つづく