木村拓哉は、SMAPの中でもダントツにバラエティ関係への出演が少ない。
それ故、「バラエティ苦手なんじゃないの?」と思われがちであるが、それは誤解だということを声高に訴えたい。


彼は、真面目な人である。


まず自身がゲストとなるようなバラエティでは、とにかく本気でやる。
(彼自身もよく口にすることだが)
勝負事は負けないために頑張るし、クイズは本気で当てる。

これは、本人が言うように「負けず嫌いだから」というだけのものだろうか?


冒頭伝えたように、彼は真面目だ。

バラエティ番組には、その他にお笑い芸人などバラエティを主戦場としているタレントがたくさん出ている。
彼はその人たちを真似したような振る舞いを自分がするより、自分らしく真剣にやったり心からその場を楽しんだりしたほうがお互いのよさが生まれると考えていると思われる節がある。

そこには、彼なりのリスペクトが含まれているのではないか。



また、SMAP×SMAPやコンサートのMCなどにおいて、木村拓哉は特徴的な行動を取る。

彼は、他のメンバーやゲストなどのリアクションの変化をつぶさに感じ取り、中居正広へ「伝える」役割を持っている。

ぜひ着目してほしい。


中居が今○○って言ったら、慎吾が微妙な顔したよ!
剛今日ここまでしゃべってない!
ちょっと待って、吾郎が話聞いてない!


こんな発言を聞くことが多いはずだ。


木村拓哉が常に周りを見ていてくれるから、中居正広はゲストに集中することができるのだ。


そしてもうひとつ、木村拓哉を現す象徴的な言動として「中居正広の異変に気付く」ということが挙げられる。



森且行脱退前の最後のSMAP×SMAP歌コーナー終了後、少しの余韻の後に話し出したのは木村拓哉だった。
SMAP×SMAPでシングル50曲メドレーが終わった直後、息を切らしながら話し始めたのも木村拓哉だった。


どちらも、中居正広が話し始めることができない状況の中で、彼がいち早く察知しフォローしたのだ。


SMAPで最初に話すべきは中居正広。
そう思っているからこそ、そうできない事態には彼が声を発する。


SMAPは昔からそうやってきた。



そして2014年の27時間テレビで、彼は新たな一面を見せる。


午前中に放送された「ご当地SMAP選手権」。
そこで司会を務めたのが、木村拓哉と稲垣吾郎だった。


長年のファンでもなかなかお目にかかれない、生放送でコーナーを仕切る木村拓哉!!


いつもより少し声のトーンを上げてテキパキと進行していく姿に、改めて彼の「真面目さ」「器用さ」を実感する。




バラエティ苦手なんて、とんでもない。
やってみたら人並み以上にできてしまうのが、木村拓哉だ。

ただ彼は、そこに自分を置いていないだけなのだ。

そしてそこを主戦場とする人たちに最大限の敬意を払い、自分らしく楽しむことが彼のポリシーなのだ。