カーディフでの対戦相手に決まったマドリーについて思うこと。
【準決勝2試合の感想】
ザックリ言うと第1戦、サンチャゴ・ベルナベウでの試合は幸運に恵まれた要素は否めない。
第2戦ビセンテ・カルデロンでの試合でもそれほど強いという印象もなく、タレント力で押し切った印象が強い。
ま、ガメイロの評価は駄々下がり。ストライカーの分類から外れましたけどね。
それとガイタンの失敗が痛かった。
右サイドバックの控えとか駒不足が浮き彫りに。
試合についてはこの辺で。
【ボールキープ】
イスコとモドリッチ。この二人は別格です。
テクニックのある選手に「囲まれても取られない」とはよく言われる表現ですが、拙者の価値観では囲まれるような選手は凡庸です。
トニ・クロースなんかはその点賢い選手なので囲まれないようなポジショニングを取りながら囲まれる前にシンプルにパスを繋ぎます。
これが本当の意味でサッカーが「上手い」ということでしょう。
とは言え、現代サッカーではどんどん時間とスペースが無くなっているのでシンプルに繋ぎ続けるのも大変。
高速化するプレッシングから一定のマージンを取りつつボールを回すとなると、後ろに戻しでもしない限り連続させなければならないし、チーム全体にそのレベルが求められてしまうからです。
【特別な才能】
それをクリアするのが彼らの素晴らしさ。（Giftって言い方カッコいいよね）
最初に「囲まれるような選手は凡庸」と言いましたが、彼らは好んで、というか自ら囲まれています。
その中で1タッチ2タッチでも多く触って、寄せてきた相手を切り返したり、リスクを取って時間を作ります。
寄せてくるディフェンダーとのマージンを1m少なく取れたり、切り返し一回分、1秒長くキープするだけで世界が変わる。
それが味方にパスコースを作り直す時間的・精神的猶予を作り出す。
これをやってボールをロストすれば間抜けですが、彼らは本当に上手い。
イスコのタッチ集なんて動画があったら1試合分だと数分の動画になるでしょうが、ずっとリピートしていたいレベル。
【ディフェンスへのダメージ】
アトレチコに限らずディフェンスにとって囲んでも取れないというのがどれほどのダメージか。
物理的にディフェンス時間や労力が増えると同時に精神的にも参ってくる。
囲んで抜かれれば一気に致命傷だしファールしたら囲んだ意味がなくなる。
「また囲んでも取れないんじゃ」という意識がチラつく中でプレイするのは中々心が折れる。
【才能の恩恵レベル1】
マルセロ、ベンゼマは元々ボール扱いの上手い選手だけど、彼らが引き付けた分の余裕を教授することでそれ以上のプレーができる。
例えばベンゼマがキープの要だったとしてリスクを負ったチャレンジができるか。
失敗できない責任の中で常にプレーに絡みつつ同じリスクを背負えるか、精神的疲労の中でチャレンジできるかといったら難しいでしょう。
（マルセロは普通にやってミスりそうwwそしてミスっても気にしなさそうww）
【才能の恩恵レベル2】
より恩恵を受けているのはカゼミロやダニーロのような選手。
イスコやモドリッチが無理をするお陰で彼らは「万全の状態」の時だけプレーすればよくなる。
鳥かごをやったときに1分で10本繋ぐのと5本でいいのとでは全然違う。
【イスコとモドリッチとクロース】
拙者の分類ではイスコが「中」で受けることをメインにしている選手。
そこでプレーするメリットと自分の特長を理解していると思います。
クロースは前述の通り基本的には中でプレーするリスクを負わずに確実性の高いプレーを選択する。
モドリッチはそのハイブリッド。
必要がなければリスクは負わないが、中でもプレーできるし、外でプレーしててもスペースがあれば持ち上がったりマージンは稼ぎに行くタイプ。
【決勝のポイント】
つまり彼らを仕留められないとアトレチコの二の舞になる。
ウチにはカラスコやグリーズマンみたいなカードがないのでより深刻です。
この点についてはディバラに頼るしかないのが現状ですが、能力があるってだけでその役割に専念させられるわけでもないのがチーム事情。
とはいえ、その特別な才能もチームという枠で活かしているというよりは個人の域を出ていないのでかつてのバルサレベルとは比べるべくもない。
ま、これはマドリーがボールを持ってユーベが迎え撃った場合のお話。
マドリーのチーム構成についても触れたかったけど長くなったのでこの辺で。
でわでわByeByePOOヽ(｀▽´)/