幻のロシアンカーフ | ウォッチ ホリック watch holic  

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好きな言葉は「ひげゼンマイ」(笑)。横浜と渋谷にある時計ショップ「COMMON TIME」と               横浜元町が本店のジュエリーショップ「CHARMY」の社長のブログです。

皆さん、こんばんは。


さて、今日は名刺入れの話をします。

ホワイトハウス・コックス というブランドについては、

今更説明する必要は、あまり無いかも

しれませんが、今日は、その中でもちょっと

変わったものを紹介します。


イギリスで1860年に創業されたホワイトハウス・

コックスは、もともとは、乗馬用の鞍や手綱などの

革製品を作っていた由緒正しいブランドです。


説明の必要は無いといいながら、説明して

しまいましたね。(笑)


そして、そのホワイトハウス・コックスから

2004年に発売されたロシアンカーフの

商品は、当時かなりの話題になりました。


これ↓が、そのロシアンカーフです。


さてさて、ロシアンカーフって聞いた事が無い!

という方の為に、ちょっとだけ説明します。


ロシアンカーフは、トナカイの原皮を特殊な

製法でなめし、その後木製の型押しブロックで、

独特の模様を施したものです。


そして、実はこの製法は、ロシア革命によって

失われてしまい、現在でも謎に包まれたまま

だという、とんでもないものなのです。


ロシアンカーフが幻と言われる所以は、

この辺にあるのですね。


この非常に希少なトナカイの革は、

特殊な製法でなめすことによって、

頑丈で、耐久性に優れ、尚且つ撥水性に

優れたものに仕上がるのだそうです。


じゃー、このロシアンカーフは、誰がどうやって

作ったのでしょうか????


実は、このロシアンカーフは、1786年の

ものなのです!!!!!

えーーーー??????

驚きですね~。

革に「1786」と入っているのは、作った年の

年号なのですね。


いったいどういうことなのでしょうか????


1786年10月・・・・・デンマーク船籍の

キャサリナ・ボン・フレンズバーグ号は、

ロシアのセント・ピーターズ・バーグからイタリアの

ジェノアに向けて、ロシアンカーフと麻を載せて

出航します。


しかし、運の悪いことに、大型の台風に遭遇し、

これらの荷物を積んだまま、一夜にして

沈没してしてしまうのです。


今から、220年前の話です。


そして、1973年に、この沈没船が海底に存在

することが、分かったのです。

この船底から引き上げられたのが、このロシアン

カーフなのですよ。


200年以上にわたって、海水や海底の泥の

中にあったことが、奇跡的にこの革が、日の目を

見ることが出来るようになった原因だと

言われているのです。


いやーーーー、それにしても嘘のような話

ですね~。

そして、こういった薀蓄に弱い私は、迷わず

購入!!!!!。(笑)


さてさて、そんな希少なロシアンカーフですが、

困ったことがひとつありました。


実は、非常に変わった匂いを発するのです。

バーチオイル(白樺)でフィニッシュした為の

匂いなのですが、まーーー、これが臭い(笑)

(錆びたような匂いって言うのか・・・・)


購入当時は、名刺交換するたびに、この臭さの

言い訳をしていました。


「臭くてすみません。実はこれ・・・・」


しかし、今やそれも懐かしい思い出です。

もう3年も使っていると、ほとんど匂いも

しなくなり、お陰様で、名刺交換も普通に行えます。


それはそれで、ちょっと寂しいと思ってしまう、

今日この頃・・・・(笑)


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