ドリフト禁止?! | 未来農業備忘録

ドリフト禁止?!

ポジティブリスト制度施行まであと1ヶ月。


年末から年明けにかけて農協などから通達があったけど、農家の人達は落着いてるのかあまり騒いでるようには感じないんだけど…


ところでポジティブリスト制って?
作物に対して使っていい農薬とダメな農薬をはっきりさせる。
すべての農薬と作物の組み合わせに残留基準値が設定され残留農薬が検出された農産物は原則流通禁止。


そこで農家が一番困っていることが農薬のドリフト!
ドリフト?

農薬の散布粒子が防除する作物以外に飛散する現象。
ようはミカンの防除中、風に流され非意図的に隣接園の梅の木にかかってしまったりすることなんだけど。


施行前
6月のある日ミカンに有効な農薬を散布中、風のイタズラで隣接園の梅の木にかかった。
次の朝、梅の収穫をし、農協に出荷、残留農薬検査で梅の農薬は検出されなかったので検査をパス。市場に出荷された。


施行後
6月のある日ミカンのみに有効な農薬が散布中、風のイタズラで隣接園の梅の木にかかった。
次の朝、梅の収穫をし、農協に出荷、残留農薬検査でミカンにかけた農薬が梅の中から一律基準を超えて検出。出荷停止処分を受けた。


ってことだろう…たぶん。


残留農薬基準は、通常1kgの農産物あたりに残留する農薬の量の限度(mg)として「ppm」という単位で表されます。
ppmとは、parts per million の頭文字をとったもので「100万分の1」のことです。
0.01ppmは「1億分の1」になります。
1ppmは、1kgの農産物の中の1㎎(1000分の1g)に相当します。
0.01ppmは、1kgの農産物の中の0.01㎎(10万分の1g)に相当します。

0.01ppmはだいたい1リットルの水に1滴(0.05ml)の農薬を入れ、その水を大きなリンゴ(300g)に1滴垂らしたぐらいの割合だとか…うーん(-""-;)


周りの農家との連携をとるっていってるが隣りの農家の人も何も言ってこないし…
隣の畑がだれのなのか知らないし(別の市町村の人らしいけど…)
今までどうりでちょっとドリフトに気をつけるよう意識するだけでいいのかな~


県農からドリフト低減対策マニュアルが配られ一読…

ほぼ飛散の低減対策の内容で最終的にドリフトに有効な散布方はほとんどありません。今後の防除機企業の研究開発に期待すると書いている…
農家がどれほどドリフト防止策をしても、自分ではキチンと行ったつもりでもそれがうまくいっているのかどうか確認する術がない。
高度な残留分析をしてやっと把握できる微量の農薬が問題になるのってどうなの?


出荷停止処分を受けてしまったらどうなるのかとか誰が責任取るのかとかが記されていない。
梅の収穫が迫ってきてるが万が一ドリフトした場合の具体的な対策の話がないんだけど。。。

まあ、いまさらじたばたしたってしょうがない。というのが年配の農家の声。


もう運でしかない気がするんですが。。。

ドリフトに乗って農薬と共に風評被害が心配だ…(-゛-;)