ジョン・コルトレーン インタビューズ
やっと読み終えた。
インタビューの他にライナーノーツやコルトレーンの教師、友人のインタビューも掲載されている。
常人が計り知ることのできない高みに到達したコルトレーンの音楽。
それを敵視する批評家達の攻撃に伴いインタビューする人間もある種攻撃的である。
それをヒョウヒョウとかわすコルトレーンは一枚上手の紳士。
誠意をもって対するインタビュアーには誠意をもって対応するコルトレーン氏である。
マイルスバンドに加入するまで無名に近く演奏もたいしたことがなかったと認識していた。
しかしサックスを手にとって数年の学生時代から天才と言われていたとはこの本を読んで知った。
次の文章が努力の人コルトレーンを良く表していると思う。
ある晩、ショウを観終えた観衆は一様に満足げだった。ところが、楽屋で汗だくのコルトレーンは延々とつぶやいていた。
「今日の演奏にはグルーブがなかった。グルーブが得られるなら、100万ドル払っても惜しくない」