#TK007 東京 その7 | クラシックギターの交差点

#TK007 東京 その7

宍戸君はレストランのウエイターになった。
彼の働くレストランに遊びにいったら
宍戸君が蝶ネクタイをしている。
 

なぜかびっくり。
 
僕はあいかわらずバイトばかりの生活だ。
家に帰ってくる時はスズメ達が
チュンチュン鳴くすこし前だ。
ちょっと時間がたてば日も昇る。
人間はそう簡単には寝れるもんではない。
新聞を読み、ボーッとして眠りにつく。
普通の生活とは逆だ。
 
なんだか疲れていた。
歳を早くとっていくようなそんな感覚。
朝は起きて夜は寝る。
人間は本来そうできているものだ。
逆にするのはよくない。
 
ひさしぶりに学校に行った。
ギター実習(全体)で僕は愕然とした。
セブンスコードの4度進行をすごいスピードでコードチェンジしていた。
20名くらいの生徒が一斉に・・・
ジャ
ジャ
ジャ
ジャと。
 
その光景は僕にかなりのショックを与えた。
僕には、あんな芸当、無理だと思った。
 
あきらめの気持ちが僕を支配するようになる。
 
学校では来日するアーティストの話題で盛り上がっていた。
「ウェーザー・リポート」の人気はダントツだった。
 
僕は宍戸君と「スタッフ」を見にいくことにした。
彼のスティーブ・ガットの話が、僕の情熱のエネルギー源だったかもしれない。
 
東京 その8へ つづく