#SC003 ロベール・ブーシェ | クラシックギターの交差点

#SC003 ロベール・ブーシェ

トーレスの時代からちょっと現代にワープして
ロベール・ブーシェ(1898~1986)について書いてみようとおもいます。
彼は画家志望だったのですね。
若い頃、美術の教師資格を得てます。
彼の職業は絵の先生なのです。
 
ギターを弾くのは遅く、34歳。
なんと当時14歳の天才少女ギタリスト、イダ・プレスティからレッスンを受けるのです。
ギター製作家のラミレスとも付き合ってるし、彼は友達を作る天才なのかも。
 
1945年、ブーシェは47歳にして、自宅の2階にてギター製作を始める。
そして翌1946年にトーレスモデルを完成させます。
 
1950年、当時、17歳のジュリアン・ブリームがブーシェの家を訪ねます。
まさにタレガとトーレスではありませんか。
やはり天才ギタリストは楽器を探すのも天才なのです。
ブーシェはこの時、ギター製作家としてデビューします。
52歳。
 
1958年にイダ・プレスティがブーシェのギターを弾きはじめます。
プレスティはなんと後に43歳の若さで死去します。

 

大器晩成のブーシェ、88歳に永眠するまでギター製作を行ってました。
人生に遅いということはないと教えてくれます。

 

彼のことば
「人の命は短いが、私のギターはヴァイオリンのストラディバリウスのように300年のちまで美しく鳴り響くことでしょう」

 

ブーシェギターを弾いたおもなギタリスト
イダ・プレスティ
ジュリアン・ブリーム
オスカー・ギリア
岡本一郎
小原聖子