AMN「カンバセーショナルマーケティング最前線」セミナー第二部のメモ | CGM+クロスメディア備忘録

AMN「カンバセーショナルマーケティング最前線」セミナー第二部のメモ

10月18日に開催されたAMNマーケティングセミナー「カンバセーショナルマーケティング最前線」のメモ②です。


パネルディスカッション「日本におけるカンバセーショナルマーケティングのあるべき姿とは?」



■DOVEの事例を日本に適用する際の障害は?
・日本とはクリエイティブの質感が異なる。

・米国のはちょっとエグい。

→DOVEでは50代以上の女性のヌードを採用。確かにエグい。

 でも、エログロが話題になりやすいというのもあるんだろうなぁ。

 日本の社会ではどこまで許されるのかの境界線を注意深く見極める必要がありそう。



■DOVEのようなクロスメディア施策を展開する際に考慮すべき点は?
・ターゲットがどれくらいネットに接しているのか?
・その接し方がどれだけ主体的か?
・ブログで取り上げやすい商材であること。
 ※車、不動産、就職、化粧品など、(買い物などに)

   失敗したくないテーマのコミュニティは盛り上がる。

   化粧品は比較的安価だが、女性の心理的に失敗したくない気持ちが強い。

・ある程度ブランディングが済んでいる商材がいい。

・ネット発の商材はやりやすいのではないか(男前豆腐など)。

→もっともなんだけど、扱わなければいけない商材が必ずしも上記に

 当てはまらない・・・のであればバイラルを用いる手法以外を模索

 すべきなのか、どうにかやりようがあるのか・・・じっくり考えてみたいかも。

 まずは今度、話題になりやすい商材、なりにくい商材をまとめてみようかなぁ。



■消費者と企業の対話における課題

・消費者の言うなりになるのは主体性に欠けているだけ
・消費者がが求めていることを踏まえて、それを超えていく必要がある
・まずは会社側に消費者の声を聞く人が必要

・米国にもまだ Chief Listening Officer はいない、まだディレクターレベル
・最近はブログでの評価を適時追いかけるようにはなってきている
・結局、企業の人がネットをいかに重視しているかが問題
・但し、カンバセーショナルを如何に定量化していくのかが課題
・バズの分析サービスは色々あるが、いずれもまだまだの印象
・バズの広がりを調査してバズを発している人にメッセージを送る

 サービスはあるが、本当にバズを起こしているのか?がまだ疑問
・ある程度機械にやらせて、できないところを人がやる必要がある

→消費者との対話が必要、有用なのは納得なんだけど、ネットだと

 大量の声が集まる可能性も高い。

 そのときにはやっぱりバズの定量化、見える化が課題だよなぁ。

 テキストマイニングをするにしても、日本語の解析は難しいと言うし。

 ブログ分析サービスも、概観を掴むくらいのざっくり感で解釈する

 べきものだと思っているし。

 結局、収集は機械、選別と解釈は人、というのがボクの今の答えな

 わけだけど。



■日本のクライアントにDOVEを提案するときには何から始めればいいのか?
日本は雑談好きな国なので、CMに向いているはず
・また、個人のクリエイティビティが無駄に高い(ニコニコなど)のも特徴
・ネットで小さいマーケティングをやっても売上に直接貢献できないのも現実
・テレビが強い国だし、テレビから始めればいい
・テレビの相対的能力が下がってきているが、まだアテンションは引いている
・テレビの出来事も消費者はネットでネタとして消化してしまう
・なら、ネットで面白いことを起こしてそれをパブリシティとしてテレビに売り込んではどうか?
・但し、品質とギミックを商品が持ち合わせていなければいけない

 ※ギミックとは?
   商品の持っている特性とは関係ないけど人の気を引くもの
・豆腐屋ジョニーは「おいしい」、「変なネーミング」、「ネットも面白い」と

 条件が揃っているし、節々でテレビでも紹介されていた
 →仕込みじゃなく、ゲストがネタとしてテレビでネタにする

 →そしてそれがバズになる

→んー、結局まだテレビか・・・まあ、確かにそうだと思っていたけど、

 ハードル高いよなぁ。三拍子揃ってるような商品、そんなないもん。

 仕込み以外でテレビほどの広告費を使わないで何かできないかなぁ。



■TVCMの役割はある?
・ある
・バズが伝播したころにTVCMを打つ
・TIIDAのように逆パターンもあり
・実際、TIIDAはブログの力だけじゃなくCMも良かった、良い車だったし
・ブログは消費者が時間を問わずいつでもリーチできるツールという位置づけ
・TIIDAではコンテンツに興味を持たせ、登録させてDMを打った

 (TIIDAではDMはかなり効果がある/あった模様

・ブログ以外のクローズドなツール、メールなどの効果も大きい
※パネラーの四家氏はTIIDAを担当していたらしく。

<後日修正>

四家様は、TIIDA Blogをお手伝いしている、カレンの広報担当とのこと、

四家様より直接ご指摘いただきました。

こちらの誤解でご迷惑をおかけし申し訳ございません。


■ネットに手をつけていない企業がネットに手をつけようとしたとき、まずどうしたら?
(パブリシティを狙い、小さなゴールを達成するために何をしますか?)
・商品特性と予算規模で変わってきてしまう
品質とギミックで競争力を持っている商品であることが前提


→と、発展性のない元も子もない結論に至ったところ、

 さすが徳力氏、戻す戻す



■知ってもらえれば売れるはずだけど、CMを出稿できる予算がない。
商品が良かったら、まず何をしますか?
今のお客様を大事にする
・価格を下げるとかじゃなく、情報発信したい消費者のお手伝いをする

・楽天にレビューを載せちゃうことの延長戦上にあると思う
・例として、カレンのサービス「クチコミクリップ」

 ※売り込み開始(笑
・クチコミクリップは、商品の感想の書き込みをkizasiで収集、

 人が読んでブラッシュして企業のWEBに表示する仕組み
・自社の商品の評判を拾ってより多くの人に見せるための商品
一般消費者に向けた、企業から言えない消費者の情報を公開していく仕組み
・情報発信者に対してはアクセス数を還元

・これは新たなCRM
・ブロガーに企業は見てますよ、とアピールするのと

 ブロガーのブログへトラフィックを誘導することでのバーター
・確かに情報を探している人の手間を省くことにはなる
 (amazonに行けばレビューを全部見れて、外に逃がさないように)
・滞在してもらうための時間を手間をかけないようにしていることはヒントになる
・コンバージョンにも繋がるだろう
・顧客と潜在顧客にメリットがある
・予算の多寡に関わらずクチコミクリップが役に立つ

→確かに面白そうなサービスだと思ってしまった(笑。

 人が見る、ってとこが良いなぁ。


以下、セールス続く(笑

・カレンHPで紹介しているブロガーレポート(ブロガーリレーションズ)の事例
・ソニーが4~5日間販売店をターゲットにやったイベント
・30人くらいのブロガーを集め、自由に取材できる2~3時間の時間を作った
・いろんな人がブログに記事を書いてくれるんだけど分散しちゃう
・結果、消費者が探すのが面倒になる
書いてもらったことをトラックバックなどで集約する工夫が必要
・ソニーの事例ではソニー側にサイトを作れなかったのでカレン側で作成した

・商材別にまとめて編集、見やすくした
・ブロガーには好きなことを好きに書いてもらった
・限定されたブロガーに体験を提供して書いてもらったものを編集していく
・本文は全て表示せず、各ブログで読んでもらう(ブロガーの情報発信支援)
・既にある情報を集めて企業サイトに載せますよというのが入り口として集める


■カスタマーサポートの可能性

・一般の企業ではカスタマーサポートに情報がたまっているのではないか
・企業批判をする人は企業への期待が高い人たちだ
・ちゃんとした対応してくれると企業へのロイヤリティが高くなる
・Eメールの対応調査やって対応が悪いと感じたことがある人が7割いた
・不満を伝えたら謝罪が返ってきて、それで好感度が上がったのも6割いた
・それをネットに如何に拡げていくか
・ゴルフダイジェストオンラインやリエータ
・ブログパーツを配信するなどの情報発信支援
・ベースはCRM

→サポセンの真実を知らない人はそう思うだろうねぇ。

 言及された調査結果も信憑性に疑問。そんな簡単じゃない。

 ボクが知る限り松下をはじめとした数社くらいしかまだ気づいてないよ。

 サポセンがCRMの起点となりえることに。

 そして、そこに費用を投資する価値があることに。

 結局サポセンはコストセンターと位置づけられているのが大部分。

 コストセンターだから効率化を重視して、問い合わせへの回答を

 如何に早く捌くかに比重が置かれてる。

 そこには顧客の声を記録する余裕なんてないのに。

 早く企業の経営層がサポセンの活用に気づいてくれるといいのだけれど。


■カンバセーショナルマーケティングのプラットフォームはどこになるのでしょうか?
・プラットフォームは企画の問題で選択すべき、限定すべきじゃない
・ターゲットが何を使っているかで選定すべし
・ブログを使ってない人たちにブログを使ってアプローチしてもしょうがない
・ネットで事を起こしてマスに持っていくなら面白い人が集まるところでやればいい
・ニコニコは期待できる
・人がどれだけ集まっているかはどうでもいい
・面白い人はどこにいるか?の視点が必要
・小さなコミュニティにしかける、というのもいいかも
・セカンドライフでも


■CMにはモバイルが近いと思うがどうか?
・米国のモバイルは遅れている
・DOVEではタイムズスクエアの電光掲示板にモバイルで投票できるようにした
・技術力は低かったが、参加型は面白いのでは

・モバゲーは面白い存在
・あれとマスを仕掛けるというのがもう一度出てくると思う
・15歳の半分はモバゲーやってる
・現状、おじさんへのアピールが弱い


■効果測定
・調査指標の設定によるがブランドに対する購入意向くらいしか取れないのでは?
・ブログにいかにブログでポジティブに書かれるかを指標にしているようだがどうか?
・WEBのログを徹底的に見ましょう
・ネットでは数値数値と言われるが、マス広告とかは何の数値を出しているのか?

・他のメディアでも具体的な数値効果は分からないのに、取れそう

 だからといってネットでばかり取れないの?的なことを言われるのは不本意
定性データも重要、会話の内容が重要


■あなたは企業のマーケ担当です。CMの理解が上司にありません。どうしますか?
四家氏:こっそりやる。成果を出してアピールする
織田氏:ブログをはじめた理由がまさにその状況だった。書籍などの紙媒体でアピールするのは効果的。