裏上野から湯島へ。
界隈1軒だけあるソープ「ニュー桃山」から末広町を越え、外神田の端にある某出版社に寄る。
行きはインターフォンからロックを外してもらいエレベーターで立入ったのだが、帰りはよくわからず非常階段に出、降りてしまった。
その際だ。２F中入口からメイド姿の蠢く店員が見えたのは。
気にせず降りる。
出口で看板を見る。
やっぱり気になる。
これも縁だ。吉原付近から自転車散歩で来るのに小1時間かかってしまったし、考え直して再訪する労力を慮ればこの際いっとくのがいいだろう。
以前メイド喫茶行ったのは、ちょっどメイド喫茶が流行り始めた10数年前。
大阪日本橋オタロードにある地域一番店だった。
関口さんという鹿児島からやってきたバイトの先輩を誘い後学のために行った。
コーヒー1杯500円超し、ましかさんというすらっとした160㎝超え位のお姉さんがついでくれ、「ちょうどいいところでストップと言って下さい」と言われた覚えがある。
あとは、客が書いたノートを見た微かな記憶のみだ。
また、同じオタロードで、それより数年位後だったのではないかと思われるが、一人でメイドリフレに行った。
ここは、カーテンで仕切られ2，3千でメイドさんが出てきて足湯をしてくれ、仕上げに上質パウダーを塗布してもらった。
これは狭い空間で対MANだったので割と覚えている。
このときのメイドさんは、北海道出身から単身大阪に出てきて、ここでバイトをしておりた。こちらが「がんばってるね」的感じで褒めるとおどけて目を寄り目にし、「私駄メイドなんですよ～」と言っていた。
足の裏がさらさらになったって気持ちよかったが、リフレ自体行ったのはその1回だけだ。
さて、逡巡した上、一度降りた階段を上がり、不安げにドアを開け、入店。
ドア上の鈴がチリンチリンと鳴る。
「ご主人様、おかえりなさいませ」
メイドさん接応。
禁煙か喫煙、カウンターかテーブル席かを聞かれ、お席に誘導。
はじめてを伝えると、メニュー本見開き込約10ページを最初から最後まで読んでくれる。
巨大ココア3000円、アニメのキャラクターとタイアップした複雑な飲み物多数など・・・。
アニメ関連は全くわからず、メイドさんの説明が全く無になったが、普通のココアを注文し、しばらく待つ。
平日の5時過ぎにもかかわらず、客は5，6人マニアな男達が居る。
充電をしたり、PSPに興じたり、カウンターでTVモニターを見たり様々だ。
一人なんか薄暗いDJ風のグラサンをかけ、80年代なディスコティックなスーツ風服を着ている。
じっと見てると、少し目が合い、焦って逸らす。
私といえば、青いスーツ姿で、冷や汗。我ながら場違い。
手持ち無沙汰にメニューを見てると、先程のメイドさんがココアを運んできた。
意外にもホイップクリームが乗っており、上質感あり。
頂く。
メイドさんは計3人おり、一人大人しそうなET風のコが気になった。
ホイップクリームをスプーンで掬い食う。
90分制とのことより、本でも読もうかと思い、カバンの中から読みかけのカポーティの『冷血』を出そうとすると、きらさんというメイドさんがたまたま歩み寄り、「あ、私まだ海外の小説とか読んだことないんですよ～」と話しかけてきた。
内容がヤバイ小説で、しかも図書館からの借り物だったので、慌ててしまい、「いや～自分もです」と方向転換。
きらさんがかまわず「私も読んだ方がいいんですかね、やっぱり？ 村上春樹なんかよくいいっていわれるんですよ」と言ってくる。
えっ、村上春樹・・・？ 翻訳本のことだろうか・・・。
対応「そうですね。村上春樹は海外の有名なミステリー作家の本を翻訳したりしてるんですよ。すごいです」
きらさん「えー、だからあんなによく知ってるんだ」
かみ合ってるのかかみ合ってないのかわからないミラクルな展開。
転換「僕的には他の人だけ本だけど犬の小説がオススメですね」
きらさん「えっー、それって泣ける系ですか」
「です」
いきなり中国人二人組が入店してくる。
きらさん対応。
元々長居をするつもりもなかったで、ココアをガブ飲みし、粋に席を立つ。
キャッシャーで最初のメイドさんが対応。
「ありがとうございます。今日はふらっと寄った感じですか？」
「ですね。上の階に用事があって」
「へぇ～そうなんですね。確か上には写真スタジオがあるとは聞いてたんですけど、それ以外は知らないんですよ。また是非寄って下さいね」
外に出る。
特に再訪する気にもならないが、悪い気もしなかった。
計670円。
これならドトールで充電して、飲食＆長居の方がいいわなといった感じか。
ふらっと周辺を散歩したが、外神田も外れも外れ、辺境にあったのだが、少し秋葉原方角に踏み入ると、メイドカフェ的なものが少し見えた。
逆に、通にはこの辺りがいいのかもしれないと思いもした。
▼どうやらゆうきさんは人気メイドらしい。卒業式あり
▼思い他クオリティーがあったココア
▼また来る気がおきるかどうかは微妙な内容だった
