また支部の方で、色々ゴタゴタが起きている模様。読むなって言ってるものを何故読むかな?Mか?そもそもタグ自体見たくないとか、どんだけ我儘だよ。蘭が嫌いな「コナン」ファンがいる事がそんなに嫌?万人受けするキャラなんか存在しないって言うのに。ハー( °д°)蘭ファンはバックプリーズ。

 

 

「どうした?」

暫く待っても「お願い」を口にしない真純に、新一が不思議そうに訊いてくる。

「いやー、そんなに安請け合いしちゃっていいのかなーってさ」

「世良はあいつとは違うだろ?」

そう言う分別はついている筈だ。

「じゃ、遠慮なく。僕もファースト・ネームで呼んでほしい」

「…それだけか?」

「それだけってねぇ。今だって、僕を『世良』って呼んだだろ。僕だけファミリー・ネーム呼びって、寂しいじゃないか」

「そういうものか?」

「そう言うものだよ。新一君だって、本当は『工藤君』じゃなくて『新一』って呼んで欲しいんじゃないのかい?」

あえて個人名を出さなかった真純に、志保はほんのり頬を染め、新一は「ああ」とばかりに言葉を紡いだ。

「いいんだよ、別に。どうせ近い内に嫌でも新一呼びになるんだからな」

この返答に、真純が面食らう。

「は?近い内って…」

「問題が解決すれば、な。出来りゃ俺の18の誕生日までにはどうにかしたいんだが」

「あ――――。ごちそう様」

組織関連と、蘭のことかと、容易に想像がつく。

真純はクルリと悪戯っ子の如く、まぁるく目を動かし、新一を覗き込んだ。

「で、僕のお願いは聞いてくれるのかな?」

「言ったろ。俺に出来る事ならって。てか、そんなもん、お願いする程の事か?」

「普通、女の子に名前呼びをお願いされたら、もっと照れるもんだけどなぁ」

些かずれてる新一の感性に溜息を吐く。まぁ、彼にとっては志保以外の女なんて、恋愛対象にもならないのだろうから当然か。

そんな一途さを、からかう気にもなれないが。

“こんな人に見限られるなんて、蘭君は一体どれだけの事をやって来たんだか”

自分が知っている事など、恐らく氷山の一角にしか過ぎない。

告白放置が決定打には違いないだろうが、これ程本命以外どうでもいい男などそうはいないというのに。

「じゃ、明日からよろしくな」

「ああ。さよなら」

「また明日ね」

分かれ道に来て、真純は丁度青だった信号を渡って、帰って行った。

「さて、俺達も急ぐか」

「ええ。ドレスコードとまではいかなくても、普段着でって訳にはいかないでしょうし」

名前呼びに突っ込んでこない新一に、志保は内心ホッとする。

たかがファースト・ネームを呼ぶだけの事がどうしてこんなに恥ずかしいのか解らないけれど…先刻彼が言ったように、どうせ一年もしない内に自分も「工藤」になるのだ。

だったら、それまでしか呼べない「工藤君」でもいいではないかと開き直る。

 

蘭は今日も部活をサボり(今では殆ど幽霊部員扱いだ)自室に閉じこもっていた。

「裏切り者」と心の中で繰り返す。

裏切った相手に復讐をと考えるのはおかしな事ではない筈だ。

“そうよ…放課後は事件にかかりきりだって言うんなら…”

蘭は思いついたそれにクスクスと昏い笑みを零した。

 

 

タイトル…そのままだけどいいのかな…つか、歳がばれる(パート2)