田原総一朗の聞き出す力 | 書評 読んでみんさい、この本!

田原総一朗の聞き出す力

 テレビによく出る人、芸能人、アナウンサーなどの本を読むと、テレビから受けていたその人のイメージと、本から伝わるイメージがかなり違って、それがさわやかな感じを生むことってありませんか?


 私の最近読んだ本では、「田原総一朗の聞き出す力」という本がその一例だ。

 

 サンデープロジェクトに見る、とにかくうるさいおやじのイメージから、取材に命をかける、そのために徹底的に取材の相手を理解し、好きになることを心がけている一本筋の通ったマスコミ人の姿に彼のイメージが変わった。


 「ぼくは世の中に嫌いな人っていないの。とにかく人間というのが好きなんだ。まずその人の魅力を探りたいと思う。魅力というと言葉がきれい過ぎるかも知れないけど、まあおもしろいところかな。誰だってなにかしらおもしろいところがある。それを見つけて引き出したい。」(同書18-19ページ)


 このあたりが一番気に入った。とても純な心で生き、プロデューサー的発想で「おもしろい番組を視聴者に見せたい」という一心で番組を作っている。この辺、私もそういう仕事をしたい!という気がして、元気が出た。語り口も彼のそのままの言葉で、読みやすくてとても良いと思う。お勧め!


著者: 田原 総一朗
タイトル: 田原総一朗の聞き出す力―仮説を立てられる奴が生き残る!