テレキャスター25/テレキャスターベースその2…ティム・ボガートの場合 | おんがく・えとせとら

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 現在、バンドでヴァニラ・ファッジ「You Keep Me Hangin' On」を練習中です。
 大ヒット曲でもあり当時TVにもよく登場していたようで、YouTubeで長短異なるいろんなバーションを見ることができます。本編は前奏部分に当たる「Illusion of My Childhood」を含めると7分余の大作でもあり、バンドでは全部やると長過ぎということで協議の結果、尺・構成とも適度にまとまっている桑田圭佑のカバーバージョンでいくことになりました。


 さて1968年、ヴァニラ・ファッジがエド・サリバン・ショーに出演した際に、ベースのティム・ボガート(Tim Bogert)が面白いモノを使っています。(クリックで拡大)

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 そう、テレキャスター・ベースですね。どうやらギターのボディにベースネックをくっつけて、無理矢理改造したもののようです。ギター用のフロント、リアPUが残ってます。右写真で見ると、ストラップが垂直方向よりも左に押し込まれてます。やはり演奏時のバランスは良くないようですね。
 ギター用PUの間に据えられたベース用PUはメタルカバーの大型のハムバッカー。フェンダーのベース用ハムバッカーは1972年にテレキャスター・ベースに採用されたのが最初なので、これはギブソンEBシリーズに使われてたものあたりの流用か?

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 一瞬見えるヘッド裏。テレキャスター・ベースはギター同様スリムタイプのヘッドですが、これはよく見ると形が不自然。
 おそらく以前使用していたラージヘッドを削ったジャズベース(下写真)から転用したものでしょう。
 そういえば、ヴァニラ・ファッジ後半1969年頃~BBA期まで使ってたプレシジョンBも、スリムヘッドにしてましたね。これは既に発売されてたテレキャスター・ベースのネックを付け替えたのかもしれない。

おんがく・えとせとら-tim4 1967年 You Keep Me Hangin' Onプロモ映像より

おんがく・えとせとら-tim5 1969年 SHOTGUNライブ映像より


 ヴァニラ・ファッジはメンバー4人ともボーカルをとれるのが売り。アレンジは異なるものの1stアルバムではコーラスワークも見事な「People Get Ready」も。Jベックのレパトリーの源泉はこのあたりにあるのでは。アルバムには収録されなかったけどBBA時代はステージでも演ってたしね。

 しかし、映像を見るとどいつもこいつもオーバーアクションでほんまに暑苦しい!ウチのバンドでもここまでやらなくちゃいかんかなあ…。

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 一番おとなしそうなVince Martel(G)          Keep Me~のボーカルMark Stein(KB)

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 派手(無駄?)な動きのCarmine Apice(Dr)     噛み付きそうなヒゲ無し時代のTim Bogert(B)


$おんがく・えとせとら-小山ルミ 小山ルミ You Keep Me Hangin' On


$おんがく・えとせとら-v.fudge