テレキャスタ−15 / 総力特集 FUNNY TELE (1) | おんがく・えとせとら

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 テレキャスターのデザインはシンプルながら非常によく考えられていると思います。1950年の登場以来、現在に至るまでほとんど変更がない、というのはその優秀性の証拠でしょう。
 絞り込まれた「クロアチア風?」ヘッドデザイン、応急修理の容易なコントロールパネル、カバー装着でシールド効果を生む箱形ブリッジプレート、ネックエンドとフロントPUとコントロールプレートの張り出しにあわてピタリと止まるピックガード。これらがテレキャスの風貌を特長づけてます。

 古今東西のコピーモデルについては、レスポールあるいはストラト・スタイルが群を抜き、テレキャスターについては意外と少ないようです。アレンジの余地がないんですかね。
 とはいうものの,古い時代には意図的か意図せずか分かりませんが、似てるようで似てないコピーがたくさんありました。以下は、そんなエエ加減な「FUNNY TELE」たち。


おんがく・えとせとら-greco 70年代GRECO KF-190
 68年に発売のグレコ最初のエレキ。セミホロー・ボディの有名な「グレコ印ソリアコ型電気ギター」定価19,000円。横にデカめのボディおよびネックはバインディング有,ノブは"0"ポイント付き。実はこれと同じPUがウチにある。

おんがく・えとせとら-? RAVEN製
 日本製輸出品? 詳細不明。ラージヘッドの鳥マークは鷲ではなくカラス(レイヴン)らしい。ポールピースが露出してないPUをはじめ,前述グレコKF-190をよりスマートにした感じ。

おんがく・えとせとら-maton 豪州の老舗MATON製
おんがく・えとせとら-maton g250 同じくMATON製ダブル・カッタウェイ仕様
 マトンは羊だが,古くはGハリスンも使ってたメイトン。最近輸入が開始されたアコGはトミー・エマニュエルで有名。写真は60年代後半製,リアPUのカバーはネジ止め式。吉田戦車のマンガに「性豪,酒豪いろんな豪傑が集まる全豪選手権…」という作品があったが,豪州はもちろんオーストラリアのことである。

おんがく・えとせとら-hohner 韓国のHOHNER製
 1PU仕様。ホーナーは後にもっとグレードアップして,プリンスの使用で有名なテレキャス(HSアンダーソン・Mad Catsに似たヤツ)を製造。

おんがく・えとせとら-jolana チェコのJOLANA製IRIS
 シンラインのようでデザインは異なるが,なかなか魅力的。fホール無しのモデルもある。東欧チェコ製のギターなんて昔は禁制品で日本には入って来ようがなかった?

おんがく・えとせとら-sigma SIGMA SBF2-6
 アコGの雄、マーチンが73-74年頃に出していたテレキャスター!80年代には同ブランドでマーチンスタイルのアコGを発売していた、あの企画である。製造は東海楽器。

$おんがく・えとせとら-GEH150 AMPEG GEH150
 上記シグマSBF2-6と全く同じ東海楽器製のAMPEGギター。ヘッドが違うだけ。

おんがく・えとせとら-eko イタリアのEKO製
 ブリッジプレートはカバーと同じ形状になってる。カバー付きのイメージが強すぎて思い込みで作ったのかもしれない。全体にFUNNY度は低い(よく出来てる)。


 まだまだありますFUNNY TELE。名残惜しいが次回に続く。