皆様、いつもありがとうございます。


今回は、最近読んだ心理療法に関する書籍の紹介です。

副題に「進化する森田療法の理論と臨床」とあります。


編者著者は、精神科医の青木薫久氏。

一部対談で、森田療法の第一人者である精神科医の中村敬氏が

登場されています。


病気になってから、

それなりに認知行動療法を試したきた私です。

(イタミがつよくなると、どうしても自分を否定しやすい。

その自分への認知のゆがみを正すのが「認知行動療法」です)。


けれども、

どうにもしっくり来ません。私には、認知行動療法は

どうも「自分がこの世で一番えらい」的な思考に変える方法としてうつってしまうのです。

(どうにも極端な思考の私。

もちろん、これは私のぼんやりとした認識なので、

その考えは間違っていると自覚はしています。

それに、私も自分が一番大事なはずですし^^。

加えて認知行動療法で、成果を挙げている患者さん、かなりたくさんいらっしゃいます。

慢性疼痛でも、これが一番効果がある、といわれています^^)。


で、昔からある森田療法に少し興味を持ち始めました。


森田療法に関しては、何冊か本を読んだのですが、

森田療法は2009年、「外来森田療法のガイドライン」が策定され、

それまで、入院治療でしか行なえなかったものが、外来でも受けられるようになり

新しいスタートを切りました。

(森田療法は、日本で編み出された独自の心理療法ですが、詳細はここでは省きます)。


ただ、「進化」と副題にもあるように

森田療法の内容は、医師によって、結構差がある気がします。


この本は、自然環境に戻ろう、的なニュアンスを大きく含んだ書で

原子量発電のことや、自然とともに生きる方法など、を提案しています。


森田療法そのものが、元々仏教的なところがあるので、

この本の著者は、それをもう少し哲学に言い換えたといえます。


「あるがままに受け入れる」という森田療法は、いきつくところ、

自然に自分をゆだね、くよくよせずよりよく生きる、というところになるのでしょうか。


もう少し、森田療法を手がけている他の著者のものも読んでみたいと思わせる1冊でした。