ここ数日の暖かさに、


寒い季節、貴重な彩をくれたお花をすべて切り取って、


名残の冬に別れを告げたクリスマス・ローズ。


これからは暑さを乗り越えて、冬に向け基礎体力をつける時季。


代わって我が家の通路・壁際園芸にも、続々届く春の知らせ。


ハナニラやビオラは、既に盛りを過ぎ、


アジュガやティアレアが、星屑のような小花を開き始めた。



れおとプッチとポコにゃんと


                  アジュガ


れおとプッチとポコにゃんと

                 

                 ティアレア

         


冬の間、地中で眠っていた芽が動き出したもの、


   ホスタ、オダマキ、アスチルベ、ナルコユリ・・・・・



れおとプッチとポコにゃんと

                  ホスタ



クレマチスは、一日でいったいどれほど蔓を伸ばすのか、


まるで雨後の筍か、成長期の中学男子のよう。


先日、葉っぱの中にだいじに抱かれていた薔薇の蕾も、


今は独り立ち。


すっくと首を伸ばして、5月の主役をアピール。



れおとプッチとポコにゃんと



葉っぱには、気の早いミツバチが羽を休めて、


すでにどの花にしようかと物色中。


小さな蕾の中に、


種類によっては、これから50枚を超える花弁を大量生産する。


ぽかぽか陽気に、そそいだジョウロのお水を、


ごくりごくりと飲み干して、


葉っぱもお花も、太陽光で全てをまかなうそうで、


猛暑の夏も一抹の不安なし。


・・・・などと豪語してみるが、


我が家のオールスター、日陰者のなんと多いことか。


まさに適材適所。


狭いから、大きくならないもの。


日照条件がよくないから、光の要求度の低いもの。


そして狭さゆえに、なるべく常緑のもの。


悪条件の揃った環境に合ったもの、あるいは適応したものが生き残る、


それが狭小庭の掟。


れおとプッチとポコにゃんと


                  プッチ


     猫の瞳、ガラスのドームに覆われた小宇宙のよう。
 

         人間はどんな風にうつっているの?


大震災後に供給の途絶えたものも多く、


知らないところで人の暮らしは繋がって、


どれだけ東北地方のお世話になってきたことかとしみじみ思う。


そして、自慢の畑や田んぼ、もちろん海も・・・・


都会の素人園芸でさえ、心浮き立つ春なのに、


こうしている間にも、季節は移ろってしまうのに、


農家の方々の心中はいかばかりかと。


これまではなるべく地場のお野菜を・・・と選んでいたけれど、


今はどの産地のものも、ありがたく、愛おしく思います。


長い冬を越えて、待ちわびた春なのに、息づく命・・・・




我が家の植木鉢の中、


大地に比べたら、ほんの一握りの土だけれど、


薔薇の株元に、勢いよくのびだしたベーサルシュート。


空に向かって、光に向かって、明日に向かって、力強く。




クローバーハチクローバー