何もない 穏やかな夜
いつものように鳴り響く
携帯のメール着信音
あなたからのメールを
どれだけの時間
待ち続けているだろう
あなたの優しい言葉を
鍵のマークをつけたメールから
探し続けているだろう
メールが来るたびに
優しいあなただったら・・・
そう思っては現実に戻される
毎日のようにくれていたメール
だんだん少なくなる絵文字
鳴らなくなる携帯電話
涙が枯れるほど 泣いて
心が空っぽになるほど
苦しくて 辛かった日々
不意をついて鳴った着信音と
窓に映し出される
あなたの名前
時計の針を戻して
もう一度あの頃のように
笑い合えたら
今まであった
苦しいことなど
全て流せてしまうのに
おとぎの国へ飛び込んで
時計の針を戻したくても
魔法使いは いないから・・・
一度置いた携帯に
またそっと手をのばした