昨日のプライベートレッスンの内容は、
『天使のゆりかご』…ご本人様が名付けて下さいました。
16歳8か月の愛犬がいらっしゃいますが、
余命宣告を受けてからもそれを超え、
今もそばにいてくれています。
でも、その日が近いことは飼い主さんが一番わかること。
その日を迎えた時、お別れするための棺がなく、
段ボールで済ませてしまって後悔しているという話や、
既製品のペット用棺が簡素すぎて…など、
愛犬家のお仲間からの声を聞き、
そこで、「カルトナージュで自分の手で作れないか」
とご相談頂いていたのです。
メールで素材のこと、サイズ、形、布地についてご相談しながら、
そしてプライベートレッスンにて、
ご本人様の手作りで完成しました。
あえて蓋をつけないこと、これはご本人様のお優しい考えから。
前面に曲線をとり、最後まで視線を注げるように。
これは私からのご提案。
布地はあえて真っ白にせず、優しいアイボリーで、お花柄が控えめにあって。
愛犬の写真を見せて頂いた時の私の直感で。
棺なので、細かい制約や注意する点があり、
内側にウレタンでクッションを作ることや、
レースなどの飾りを付けることは無しとしました。
(燃焼しにくいもの、化繊はお骨に付着してしまうそうです。)
その日がきたら…
季節のお花でいっぱいにして、
たくさん泣くけれど、
でも、時間をかけてお別れを覚悟させてくれた愛犬に感謝して、
そしてこの『天使のゆりかご』で送ってあげたい。
これを作ったから最後は笑顔で送ってあげられる気がする、
とおっしゃっていました。
お別れのための箱だから、とってもさみしいけれど、
優しさが満ち溢れている工程をお手伝いさせて頂けたこと、
ありがとうございました。
天使のゆりかごには、愛犬の大好きなぬいぐるみを撮影用に持ってきてくださいました。