1

①→タンパク質の一次構造とは「アミノ酸配列」のことであり,熱変性では立体構造は壊れても一次構造は変化することはない。

②→アミノ酸同士の結合は脱水縮合である。

③→異なるポリペプチド同士でもS-S結合が結ばれることはある。これは細かい知識。

④→立体構造の変化で機能が調節されることはある。これがアロステリック効果である。これも意外と細かい知識である。

2

これはできないとダメ。

3

①→アゾトバクターやクロストリジウムなどは単独生活を営むので,共生を必要としない。しかし,この選択肢は根粒菌が共生していない時には窒素固定を行わない,ということを知っている場合,引っかかりやすい選択肢であった。

②→窒素固定とは空気中の窒素をアンモニウムイオンに変換する過程である。

③→硝酸菌や亜硝酸菌はアンモニウムイオンを硝酸イオンに硝化する。

⑤→動物は無機窒素化合物を有機窒素化合物を合成することはできない。

正解の④も「グルタミン」と「グルタミン酸」という間違えやすい部分の記載があることで迷いが生じやすい。

選択肢11つを否定していくにはかなり細かい正確な知識が要求されています。

また,窒素固定は生物基礎でも少し扱いがある分野でした。

4

ラクトースオペロンに関する知識問題。この分野は込み入った内容なので,意外と正答率は低いだろう。

5

DNA複製に関する計算問題。生物基礎もそうだが,理系科目として計算問題も入れようという意図が見えます。

ただし,いわゆるメンデル遺伝は予想通り遺伝子関連の単純なものしか出題されていません。

今後はこのような計算問題が出題されると思います。

また,今回の問題では与えられた数字が1秒あたりで解答は1分あたりで答える必要があります。

このような部分でも引っかかる受験生は多かったと思います。

原核生物のDNAが環状で,1か所の複製機視点から両方向に複製が進むことが分かっていないと求められないので,やはり正答率は低かったと予想します。