続いて第2問。

重めの考察が2つ入ってくる構成でした。
考察内容は決して難しくはなかったですが,
「早く」「正確に」解くとなると…といった感じですね。


問1
動物と植物の配偶子形成に関する問題。
問われている知識は標準的だが
選択肢の数が多い。
ここら辺が,平均点を下げる要因になっていると思われる。
①…当然細胞質分裂は起きる。
②…体細胞分裂は不等分裂の場合もある。カエルやウニの卵割を考えればわかる。
③…一次精母細胞が減数分裂をする。
④…精細胞は変形し精子となる。
⑤…花粉母細胞が減数分裂をする。
⑥…正解。花粉四分子「それぞれが」花粉となることがポイント。

問2
花粉管内の2個の精細胞のどちらが卵細胞と中央細胞と受精するか?
という考察問題。
表1より先行する精細胞が先に珠孔を通過することがわかる。
表2より先行した精細胞の約半数が卵細胞,もう半数が中央細胞と受精していることがわかる。
これより,珠孔に侵入する順番と,受精する細胞の相関関係は無いとわかる。

問3
モザイク卵の性質を示す実験を答えさせる問題。
動物N~Rと具体的な動物名を隠した選択肢構成が特徴的であった。
これは,動物名から判断できないようするという「考慮」だと思われるが,
実際の動物名を出しても良かったのではないかと思う。

モザイク卵とは一部の割球から不完全な胚にしかならない卵を指す。
選択肢から考えて,⑤しかないことになる。

問4
考察問題。一番のポイントは実験4。
8細胞期の割球Fをmとlに分けて移植している。
mでは筋細胞になるが,lではなっていない。
ここから同じ割球の中でも前後で細胞質に違いがあることがわかる。
すると②の文章の「均一に分布」が誤りだとわかる。

問5
実験より黄色細胞質の領域が筋細胞への分化に必要であることがわかる。
細胞質ghijでは明らかに,jがその領域である。
従って,その部分を除けば筋細胞は少なくなり,
逆に移植すれば筋細胞になると思われる。


大問2は回答数はそんなに多くないが,
やはり実験考察がポイントでした。
ここで,時間をかけすぎると,後半苦しくなったと思われますね。