自賠責保険料の値下げ。 | カーオークション.comの社長のblog

自賠責保険料の値下げ。

お車を購入された事があるお客様にはもう既におわかりでしょうが、お車を所有されている方は必ず加入が義務づけられている保険が自賠責保険です。新車を購入された場合には3年間分、中古車を購入された時にはそのお車の車検有効期間分の保険料が必要となります。その他、お車を既に所有されている方は車検を新たに取得する時に必要となります。


この自賠責保険料はここ数年間ほぼ上昇傾向にあり、25ヶ月分の保険料で換算すると私が中古車業界に就職した時から考えて約3,000円値上がりしています。この自賠責保険とは所謂【強制保険】ですので、その他自動車保険とは扱いが異なります。国での管理資金となりますので、運用方法も素晴らしい成績を求める事も難しいのが現状です。バブル景気以降の景気の減退による金利減少による運用実績なども保険料値上げの要因の一つだったのかも知れません。


では、なぜこの景気動向も上向いていない時期に自賠責保険料の値下げが行われるのでしょうか。これはここ数年の間に施行された交通法規により自動車死亡事故の減少があります。死亡事故は自動車社会が現代に入り本格化してから実は今まで右肩上がりで増加傾向にあったものの、ここにきてようやく1950年代以降50数年ぶりに6,000人を下回ったのです。死亡事故の誘発問題として飲酒運転が軒並み減った事がこのような良い結果をもたらしたのだと思います。お酒を飲んで車の運転をされるなんて私達中古車に携わるお仕事をさせていただいているものとしては言語道断。昔から「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。」という有名な格言がありますが、車は歩行者から見たら正に凶器そのものです。


社会において、残念ながら自分くらいいいだろうといった気持ちでルール違反をされる方をよく見かけます。例に挙げてみると喫煙所で無い所でタバコを吸う人。このような人はその吸殻を何の抵抗もなくその場に捨てていきます。確かに最近では公共の場において喫煙者にとって肩身が狭くなってきました。私も愛煙家でありますが、禁煙の場所が多くなってきている事が寂しくもあります。ここ最近ではタクシーの禁煙が神奈川、東京などではスタートしました。あまりタクシーを利用する訳ではないのですが、利用者の愛煙家の皆様にとってはさぞお辛いのではないでしょうか。最近タクシーで喫煙を断られた事に逆上してドライバーを暴行する事件などもおきました。なんとその暴行した犯人の職業はタクシー運転手といったオチまでついていましたが。話は戻りますが、死亡事故が起きてしまう原因はそれこそ様々でしょうが、誰もがルールを守る姿勢を持つ事によって事故をもっと減らす事が出来るのだろうと思います。飲酒運転の規制により死亡事故が減少する事は決して悪い事ではありませんが、締め付けを厳しくしないと減らないのでは社会人としての自覚を問われてしまうような気がしてなりません。


いずれにせよ死亡事故が減り、自賠責保険料が値下がりする事はお車を所有する人にとっては嬉しいお話です。車検取得時に必ず請求されていた自賠責保険料が値下がりする事によって実質的に車検時の費用が下がる事になります。車検時の費用って普通車を所有されている方にとっては2年に一度訪れるものです。この車検費用の中身には自賠責保険料が必ず入っています。普通車の場合には現在25ヶ月分、\31,880-が掛かっています。これが値下げにより約\25,000-くらいになるそうです。多少かも知れませんが、何でも値下げされる事は悪い事ではありませんよね。


皆さんはこの2年に一度訪れる車検時の費用が高いと思いますか?それとも安いと思いますか?確かにその費用によってきちんとお車の整備がなされているのであればしようがないのかも知れません。しかし、上記のような整備に関係無い自賠責保険料も車検取得時に自動徴収されているのです。その他に、《自動車重量税》といった税金も車検取得時には納めなくてはならなくなっています。普通車の場合には、そのお車の重さによって約\30,000~60,000もとられているのです。自動車重量税の名目は道路の整備や道路の新設などですが、はっきりとした使途はわかりません。仮に車検取得時に車検代としてお客様が\120,000-を請求されたとしても、自賠責料と自動車重量税を引くと実質的にお車の車検時に行う整備には約\50,000-しか費用を割けていない事になります。


私達の知らない間に姿形を変えて本当は様々な税金を徴収されているのだと思います。私達はただこの中古車業界に身を置いているからこそこのような仕組みを理解しているだけなのだと思います。非常に多岐にわたり不思議な形で私達は税金を納めさせられているのではないでしょうか?たばこ税、ガソリン税、酒税などなど数え上げればキリがありません。消費税の内税化により将来的に増税傾向にある事は明白ですし、国民の生活を圧迫してまで今の国会議員達が守りたいものというのは何なのでしょうか。毎月給与明細を見ると愕然とします。源泉所得税に市県民税、保険料に年金など無駄遣いの垂れ流しではなく是非有効に使ってほしいと思います。


現在ガソリンも非常に高いですが、今年に入り値下げ傾向にあるようです。ガソリン税の増税分の廃止が課題となっておりますが、それにもまして税率引き下げもお願いしたいと思います。このガソリンの高騰により実際には軒並みガソリンスタンドが廃業に追いやられています。是非考えていただきたいものです。