さてさて7回目です。
順調順調!
我ながら、こういう企画はいいね。
ネタ切れになることがないからね。
無理に笑いに走んなくていいし。
リリーのブログ の更新はメンバーに任せるとして。
では、本日はこの1枚を。
サーマン、95年の1stにしてラストアルバム「LUX」。
時はブリット・ポップ・ブーム真っ盛り。
このアルバムもブラーやオアシスに続けとばかりにリリースされました。
ブリット・ポップというのは何かと申しますと、イギリス人によるイギリスの伝統を尊重したギターロックとでもいえばいいんでしょうか。
その手のバンドが軒並みデビューしました。
で、このサーマンもその流れの中から出てきたのですが、ボクはちょっと違った見方をしています。
ブリット・ポップの多くのバンドが、ビートルズを基本にしつつ、パンク・ニューウェーブを通過した上での「今」の音を鳴らしていたのに対し、サーマンはまんま70年代ブリティッシュ・ロックという後ろ向きなことを、なぜか前向きに演っていたように感じます。
具体的に言えば、デビッド・ボウイとTレックス、キンクスとジョン・レノンを少々。
この4つの要素のみで出来上がっているといっても過言ではありません。
これでメイクしてたら完全にグラム・ロックだったのですが、そこまで振りきってなかったのが残念なところです。
パクリと言ってしまえばそれまでなのですが、それらの要素のブレンド具合には相当のセンスが感じられます。
また、全編にそこはかとなく漂う哀愁感もこの手のバンドには貴重なものでした。
ただ、そういったブリット・ポップ感のなさが原因だったのか、大して成果を残せず、いまやどこへやらとなってしまいました。
惜しいなぁ。
転調に転調を繰り返す8曲目の「Now I'm A Man」なんかは、ものすごくジョン・レノン風でありながら、ジョン・レノンには作り得ない異色作だと思うんですがね。
大体、中古CD屋では¥100くらいで売られていて同情を禁じえないのですが、ふと横を見るとボクのCDも同じ様に売られていたりして、同情どころじゃないなと思うこともしばしばです。
自分で自分の中古CDを買うことの哀愁感はサーマンの比ではないわけで。
買わなきゃいいんだけど、捨て置くにはあまりに忍びないでしょ。
そうして、聴きもしない自分のCDが増えていく部屋で作るボクの歌は、今後どんどん哀愁を帯びていくのでしょう。