映画「靖国」、東京での上映中止・配給会社「言論の危機」
(共同/日経新聞 2008/04/01)   


 靖国神社を題材にしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」について、東京都内の映画館3館と大阪市内の一館が、4月12日に予定していた上映を取りやめた
ことが31日、分かった。すでに東京・新宿の1館が中止を決めており、これで東京での上映予定はすべて中止となった。

 配給・宣伝協力の「アルゴ・ピクチャーズ」(東京)は「日本社会における言論の自由、表現の自由への危機を感じる」とのコメントを発表

 上映を中止した銀座シネパトス(東京都中央区)を運営するヒューマックスシネマ(東京)は「近隣の商業施設に迷惑を掛ける恐れがあるため」と説明している。

 ほかに取りやめた映画館は、シネマート六本木(東京都港区)、Q―AXシネマ(同渋谷区)、シネマート心斎橋(大阪市中央区)。



チラシ↓。(クリックで別ウィンドウ)

YASUKUNI01.jpg  YASUKUNI02.jpg


予告編↓。

靖国 YASUKUNI Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=mDai5yadiSA


上映中止までのおおまかな流れ↓。

国会議員横ヤリの「靖国」試写会に80人 偏向指摘も  (朝日新聞 2008/03/12)リンク切れ

 靖国神社を題材にした中国人監督のドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の国会議員向け試写会が12日夜、都内で開かれ、約80人の議員らが出席した。試写を求めていた自民党の稲田朋美衆院議員は「偏ったメッセージがある」と話し、映画に政府出資法人から助成金が出されたことの是非を、さらに検証し続ける姿勢を示した。

 会場となった都内のホールには、黒塗りの車が次々と乗り付け、議員らが試写室に入っていった。主催した配給・宣伝会社「アルゴ・ピクチャーズ」(東京)によると、自民、民主、公明、社民の各党派の議員40人と、代理出席で自民、民主、共産、国民新党秘書約40人が出席。計約80人のうち、自民が50人以上を占めた。稲田議員も10分前に会場入りした。入り口には約40人の報道陣が構え、私服警官による警備態勢が敷かれた。

 2時間の試写終了後、報道陣に囲まれた稲田議員は「助成金にふさわしい政治的に中立な作品かどうかという一点で見た」としたうえで、「靖国神社が、侵略戦争に国民を駆り立てる装置だったというイデオロギー的メッセージを感じた」と語った。

 ただ、試写を見た自民党の島村宜伸衆院議員は「一貫したストーリーを見せるというよりは、様々な場面をつなげた映画。自虐的な歴史観に観客を無理やり引っ張り込むものではなかった」とした。

 また、民主党の横光克彦衆院議員は「戦争の悲惨さを考えさせる映画だが、むしろ靖国賛美6割、批判4割という印象を受けた」と話した。


 映画は4月12日から都内と大阪の計5館で公開予定で、昨年12月からマスコミ向け試写が始まっていた。映画の中で南京事件の写真が使われていることなどから、週刊誌などが「客観性を欠く」「反日映画」などと報道。政府出資の基金から助成金が出ていたことも問題視した

 これを受け稲田議員は「助成が適切だったかどうか、議員として検証したい」とし、同議員が会長を務める自民若手議員の勉強会「伝統と創造の会」と、同じく同党議員でつくる「平和靖国議連」との合同の試写会を、文化庁を通じて要請していた。

 監督側とアルゴ社は「検閲のような試写には応じられない」として、逆に全議員を対象に、今回の異例の試写会を開くかたちになった

 稲田議員は製作会社が出していた助成の申請書類一式も文化庁を通じて取り寄せており、「助成金の要綱なども確認し、適切だったかどうかまた検討したい」としている。13日午前には、自民党本部で文化庁の職員を交え、伝統と創造の会と平和靖国議連との合同で「勉強会」を開く。




試写会から3日後、最初の上映中止館↓。

東京の映画館「靖国」上映を取りやめ  (ニッカンスポーツ 2008/03/18)

 靖国神社を題材にしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」について、東京都内の映画館一館が、予定していた上映を取りやめたことが18日、分かった。

 取りやめを決めたのは、東京・新宿の映画館「新宿バルト9」。映画は4月12日から都内4館のほか、大阪や福岡で上映される予定だった。

 配給・宣伝会社「アルゴ・ピクチャーズ」によると、今月15日に映画館の運営会社「ティ・ジョイ」から「作品編成の都合で上映ができなくなった」と報告があったという。

 「靖国」は中国人の監督が文化庁所管の独立行政法人から助成を受けて制作。自民党の一部議員は「反日的な作品だ」として、助成を問題視している。



稲田議員が記者会見↓。

上映中止は残念と稲田議員 靖国映画、助成金は問題視  (西日本新聞 2008/03/28)

 ドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」について、文化庁の所管法人から助成金が出ていることから、試写会を開くよう求めた自民党の稲田朋美衆院議員が28日、日本外国特派員協会で記者会見した。

 稲田議員は、予定していた上映を中止した映画館が出たことについて「『事前検閲だ』とか『表現の自由を侵害している』などと批判されたが、私の意図とは違う。表現の自由は尊重されるべきで残念だ」と述べた。

 その上で、監督が中国人であることなどに触れ「日本の映画とはいえず、政治的宣伝が含まれている」として、助成金が出たことを疑問視する姿勢を示した。

 「国会議員の立場で試写を求めたことが、上映中止の波及効果を招いたとは思わないのか」「助成金のささいな問題を取り上げることで、間接的に作品を批判しているのではないか」などの質問に対し、
稲田議員は「表現の自由を持ち出し大事にしたのは別の勢力だ」と反論した



危機感を感じた(?)、朝日新聞の社説↓。

映画「靖国」―上映中止は防がねば  社説 (朝日新聞 2008/03/30)

 日本在住の中国人監督が撮影したドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」に上映中止の動きが出ている

 公開は4月半ばから東京4カ所と大阪1カ所で予定していた。ところが、都内の映画館の一つが「色々と話題になっている。問題が起きればビルの他のテナントへの影響や迷惑もある」として中止を決めた。残りの映画館の中には抗議や嫌がらせを受けたところもあるという。

 この映画は、「反日」との批判を受けたことなどから国会議員向けに異例の試写会が開かれた。一部の議員からは、この映画に公的な助成金を出したことへの疑問が出ている。

 映画館からすれば、大勢で抗議に押しかけられたり、嫌がらせをされたりするのはたまらないということだろう。観客にも迷惑がかかるかもしれない。そうした気持ちはわからないわけではない

 しかし、映画館が次々に上映をやめたら、どういうことになるのか

 映画は表現や言論の手段の一つであり、その自由は保障されねばならない。映画館もその一翼を担う社会的存在だ。評価が分かれる映画だからこそ、多くの人に見る機会を与えることが大切だ。

 上映をめぐって嫌がらせなどの卑劣な行為があれば、警察に相談することもできる。ここは苦しくとも、踏みとどまる勇気を各映画館に求めたい

 それにしても、こんな事態になった背景として見逃せないのは、国会議員の動きである。経緯を振り返ってみよう。

 この映画では、終戦記念日の靖国神社の風景と、神社の境内で刀剣をつくっていたという刀匠が交互に登場する。

 一部の週刊誌などが「反日映画」と批判し、公的な助成金が出ていることに疑問を投げかけた。

 その後、自民党若手議員らでつくる「伝統と創造の会」の稲田朋美会長側が文化庁に問い合わせたのをきっかけに、全国会議員向けの試写会が開かれた。

 映画を見た議員の反応は様々だった。稲田氏は「靖国神社が、侵略戦争に国民を駆り立てる装置だったというイデオロギー的メッセージを感じた」と語った。一方では、「自虐的な歴史観に観客を無理やり引っ張り込むものではなかった」という自民党議員もいた。

 稲田氏らが問題にしているのは、助成金を出すのにふさわしい作品かどうかだという。そんな議論はあっていいが、もしこうした動きが上映の障害に結びついたとしたら見過ごすことはできない。

 幸い、稲田氏は「表現の自由や上映を制限する意図はまったくない」と述べている。そうだとしたら、一部の人たちの嫌がらせによって上映中止になるのは決して本意ではないだろう。

 そこで提案がある。映画館に圧力をかけることのないよう呼びかける一方、上映をやめないように映画館を支えるのだ。それは、主義主張を超えた「選良」にふさわしい行為に違いない。



さらに、日本映画監督協会も・・・↓。

監督協会「強く抗議」 映画「靖国」めぐり議員に  (共同通信 2008/03/31)

 靖国神社を題材にしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」をめぐり、日本映画監督協会(崔洋一理事長)は31日、一部国会議員が配給元に試写会を要求したことなどに「強く抗議する」とした声明を発表した

 試写を求めた自民党の稲田朋美衆院議員は、3月28日の記者会見で「『事前検閲だ』とか『表現の自由を侵害している』などと批判されたが、私の意図とは違う」と弁明。

 これに対して声明は「今後行われる上映活動を委縮させるとともに、表現者たる映画監督の自由な創作活動を精神的に圧迫していることは明らか」と反論した。国会議員向けの試写会は3月12日に開かれた。

 声明は、上映中止が広がっていることなどに「大きな危惧を抱かざるを得ない」とした上で「あらゆる映画は自由な発想と意志のもとに作られ、自由に上映されるべきだ」と訴えている。

崔 洋一 :さい よういち、チェ・ヤンイル、1949年7月6日。
日本の映画監督、脚本家、俳優である。日本映画監督協会理事長、宝塚造形芸術大学教授でもある。韓国籍。(
Wikipedia





時すでに遅く、結果は↓……

映画「靖国」上映中止=東京、大阪の5館が自粛  (時事通信 2008/03/31)

 靖国神社をめぐる日中合作のドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」について、配給・宣伝のアルゴ・ピクチャーズは31日、4月12日から公開を予定していた東京都と大阪市の計4館が上映を自粛したと発表した。既に東京の1館が中止を決めており、映画は当面上映されない事態になった

 「靖国」は中国人の李纓(リ・イン)監督が、10年間にわたり、終戦記念日の靖国神社の様子などを取材した映画。軍服姿で参列する人々や、小泉純一郎前首相の参拝、合祀(ごうし)に反対する台湾や韓国の遺族が抗議する姿を、靖国神社のご神体とされる日本刀を作る刀匠の映像を交えながら紹介していく。

 自民党の政治家らが、この映画に政府出資の基金から製作費の一部が出たことを問題視。国会議員を対象にした特別試写会が開かれた。3月18日には、東京・新宿のバルト9が上映取りやめを決定。その後、銀座シネパトス、渋谷Q-AXシネマ、シネマート六本木と大阪市のシネマート心斎橋も中止を決めた。Q-AXシネマでは「特定の団体からの具体的な圧力はないが、お客様の安全を最大限考慮しなければならない」と説明した。


http://specificasia.seesaa.net/article/91833785.html#more


崔理事長よ、稲田議員は反日的な映画に税金を投入したことを問題にしているんだよ。映画の製作そのものには文句を言っていないだろ。横槍を入れられたくなかったら助成金なんて当てにしないで全部自腹でやれってこと。

そもそも外国人が日本の国内問題にぎゃあぎゃあ口を出すなよ。

まったく、話をすりかえてまでそんなに日本に文句言いたいのかよ。

日本の社会に散々お世話になっておいて、なんで敵対行為ばかりするんだよ。

これだから、朝鮮人は嫌われるんだよ。


配給会社が近いうち、記者会見を行うそうなので楽しみですね。

なぜか、韓国が騒ぎそうですが・・・・・・