少年は深い森にいた。
「たたかってたたかって
結局なにも取り返せなかったけど
僕とどこか似たような目をみつけた。
そいつは僕をにらんでいた。」
それが物語のはじまりだった。
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数年の眠りからさめた沢山の夏が今日もMean!Mean!と泣いていて
ベランダから見える小規模の打ち上げ花火は、
東京で見上げた乗る予定のない観覧車のようだった。
それが回っているのか止まっているのかもわからないぐらい早く歩いていた頃にも
きっとその時だけ見えてたギラギラした光景があった訳だけど
近頃はすこし、やるべきことをやるための時間が手に入って、ラストチャンスかもな。
昼飯時はたまごをのせて安いうどんばかり食べている。
今ここはどこで、第何章で、タイトルはなんだろか。どうあれ、そりゃ後から分かる。
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アート系ニュースサイトの連載は終わって、
最近は別の頼まれごとや色々に取り掛かっている。
夏だな。