デルタ・リズム・ボーイズ「ドライ・ボーンズ」伝説 | 伝説のブログ

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今は昔、もう伝説となってしまった、なつかしの映像、音楽を主に集めてみました♪
YouTubeやDailymotionから引用してます(^▽^)
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この歌は、旧約聖書のうちの「エゼキエル書」の37章の「骨の谷」の記述に基づいているそうです。

「エゼキエル書」には、紀元前の大昔の本であるにもかかわらず、「月着陸船」のような物を描写しているような記述がある、ということで、「トンデモ」界では有名な本です。

預言者のエゼキエルが、乾いた骨がたくさん散らばった谷に来て、神の啓示を聞いて、骨に「つながれ」、と命じたところ、散らばっていた骨と骨が順序良くくっつき出し、筋肉が現われ、皮膚が表面を覆い、さらに息吹を吹き込むと、完全に生き返って兵士の大部隊となった、という記述を元に作られた歌です。

今なら大迫力3DのCGになりそうな情景です。

人間の身体を構成する骨たちが、つま先の骨から順々に、次の骨、次の骨とくっついて組み上がって行って、頭蓋骨までつながったところで一応完成して、歩き回る状態にまでなるのですが、この歌では、そこからまた骨をはずして行きます。

子供に骨の成り立ちを教えるために作った歌、という面から考えると、分かりやすい歌ですが、黒人霊歌、つまりゴスペルでもある、という面から考えると、人間の生も死も神の思し召し次第、という事を示してもいるのかな、とも思います。

「Dem」というのは「Them」の古語だそうで、「Those」という意味だそうです。
デモクラシー(民主主義)の「dem」と関係あるのかどうかは分かりません。

要所要所で繰り返されるフレーズ“Now, hear the word of the Lord.”「さあ、神の言葉を聞け。」がキーなんでしょうね。

「エゼキエル書」原文を読んでいると「骨に預言して言う」というフレーズがあるので、どういうことだろう、と、「預言」という言葉を調べてみたら、どうも、「預言する」とは、未来の事を透視するなどして当てる「予知、予測をする」という意味の「予言」ではないんですね。

「預言」とはつまり、神の言葉を預かる、という意味なのだということを初めて知りました。
なので「預言者」は、「神の言葉を預かる人」なんですね。

つまり、ここでは、「神の代理人として、神から預かった『つながれ』という神の言葉を骨に言う。」という意味なのでした。

ようやく腑に落ちました。(遅っ!)

“Dry Bones” - Delta Rhythm Boys -



Ezekiel cried, "Dem dry bones!"
Ezekiel cried, "Dem dry bones!"
Ezekiel cried, "Dem dry bones!"
“Now, hear the word of the Lord."

Ezekiel connected dem dry bones
Ezekiel connected dem dry bones
Ezekiel connected dem dry bones
Now, hear the word of the Lord! Oh well,

Your toe bone (=つま先)connected to your foot bone(=足)
Your foot bone connected to your heel bone(=かかと)
Your heel bone connected to your ankle bone(=くるぶし)
Your ankle bone connected to your leg bone(=すね)

Your leg bone connected to your knee bone(=ひざ)
Your knee bone connected to your thigh bone(=ふともも)
Your thigh bone connected to your hip bone(=腰)
Your hip bone connected to your back bone(=背中)

Your back bone connected to your shoulder bone(=肩)
Your shoulder bone connected to your neck bone(=首)
Your neck bone connected to your head bone(=頭)
Now, hear the word of the Lord!

A dem bones, dem bones gonna walk around
A dem bones, dem bones, gonna walk around
A dem bones, dem bones, gonna walk around
Now, hear the word of the Lord!

Disconnect dem bones, dem dry bones
Disconnect dem bones, dem dry bones
Disconnect dem bones, dem dry bones
Now, hear the word of the Lord! Oh well,

Your head bone connected from your neck bone
Your neck bone connected from your shoulder bone
Your shoulder bone connected from your back bone
Your back bone connected from your hip bone

Your hip bone connected from your thigh bone
Your thigh bone connected from your knee bone
Your knee bone connected from your leg bone
Your leg bone connected from your ankle bone

Your ankle bone connected from your heel bone
Your heel bone connected from your foot bone
Your foot bone connected from your toe bone
Now, hear the word of the Lord! Oh well

A dem bones, dem bones, dem dry bones
A dem bones, dem bones, dem dry bones
A dem bones, dem bones, dem dry bones
Now, hear the word of the Lord! Mmmh

A dem bones, dem bones, dem dry bones
A dem bones, dem bones, dem dry bones
A dem bones, dem bones, dem dry bones
Now, hear the word of the Lord!


こちらはデューク・エイセスの歌。
私が初めて聞いたのもデューク・エイセスでした。

昔の外国曲は原曲が日本で広まる事はむずかしく、こうやって日本人の歌手が紹介する、という形でしたね。

こちらを聞いていて気が付きましたが、半音ずつ音程が上がって行くところ、下がって来るところでは、伴奏がついていないんですね。

楽器の演奏者にとっては、半音ずつ上がり下がりするというのは練習曲のようで、案外難しいということもあるのかも知れません。

で、デルタ・リズム・ボーイズ版をも聞き直してみると、こちらも、その部分ではシンバルのみになっていて、他の楽器が手を休めてますね。

つまり、演奏が止まっている以上、頼りは自分たちのコーラスの音程の確かさだけなので、コーラス・グループとしては、腕の見せ所なんだろうなあと思います♪

半音ずつ上がって行って、あるいは下がって来て再び始まる伴奏の音程とぴったり一致してると、ライブでは拍手喝采だったんでしょうね♪




こちらは、1972年作のキンクスの曲「骨と皮」の、1974年のライブ中に、この曲が引用されてる場面です。

曲自体は、デブで可愛くて人気があったアニーが、過度なダイエットの結果、誰にもアニーだと気付かれなくなってしまった。自然に逆らってあんまりダイエットやってると、「骨と皮」になっちゃって、健康な明るさが無くなってしまうよ、という内容ですね。

曲中では、ことさらに“Hear the word of the Lord.”「神の言葉を聞け」を繰り返してますが、確かに、健康的に太って、明るく溌剌としている女性に対して神が「ダイエットしろ」なんて、とんでもない事を言うとは、とうてい思えませんものね(^▽^)

“Skin & Bone” - The Kinks -