中年親父、検定試験を受ける
朝、目覚ましの音に目を覚ますと、何となく体がダルイ。
勉強不足のまま試験の朝を迎える空しい気分は、高校の頃から全然変わっていない。
だから、行きたくもないゴルフなんか断って、ちょっとは勉強しとけば良かったなんて今更思ったりする。
誰が見てもあまり読み込まれた気配がない公式本と鉛筆、受験票を鞄の中に押し込めば準備完了。
奥さんが用意してくれた朝食をボソボソと口に押し込みながら、
「多分ダメだと思うよ。」なんて予防線を張る事に余念がない中年オヤジ。
唐津までの車の中でも、駄目だった時の言い訳を頭の中で巡らしていたら、
通い慣れた、単純な道を間違えそうになった。
試験会場に到着すると、既に沢山の受験者が会場入りしている。
老若男女、中学生とおぼしき学生さん達から好々爺まで様々な人達が集っており、
唐ワン君も会場内を歩き回って、受験者達に愛想を振りまいていた。
奥さんに手を振って自分の席に座ると、鉛筆と消しゴムを机の上に並べる。
周りを見渡して一息つくと、自分のやっている事がちょっと可笑しくなった。
わざわざこの検定試験のために福岡から車を飛ばしてやって来て、不安げに目を泳がせている。
息子が唐津にご縁を頂くとは露も知らなかった去年の自分からは想像もできなかった事態である(笑
諸注意の後、試験開始の合図。
判る問題から解いていくのが受験の鉄則、
悩んだ問題には印を付けて後で再チェック・・・って、印が増えてきて焦る(笑
何とか最後までは解き終えて頭を上げると、
応援だけかと思っていた唐ワン君も席について受験しており驚いた。
遠くからで良く見えなかったが、ページを捲れるんだろうかとちょっと心配(笑
制限時間いっぱいまで粘り、格闘して、「明日のジョー」の様に燃え尽きた気分(嘘
同士となった唐ワン君とのツーショットをゲットできたのが最高の成果かも知れない。
脳内グルコースを大量消費したのか、試験終了後にどっと空腹感がやって来た。
旧唐津銀行本店の地下にある「迎賓館」に飛び込んで豪華なランチを頂いて自分へのご褒美とした。
旧唐津銀行本店:日本銀行や東京駅を建築し近代建築の第一人者と言われる辰野金吾の愛弟子 田中実が設計した。クイーン・アン様式を日本化した「辰野式」が生かされている建物。
・・・って今頃勉強の成果が出てもねぇ(笑