はじめまして。Ameba事業本部スマートフォンゲームDiv所属の神谷です。
6/13に公開したソーシャルカードゲーム「天空のクリスタリア」のアートディレクションを担当させていただきました。その開発の一部、カードイラストのディレクションについてご紹介させていただきます。

ゲーム内容についてはこちらで書かせていただいています。

1.キャラクター設定

制作前のキャラクター設定は、イラストレーターさんがイメージしやすいように、背景(生い立ち)や性格、進化過程(ストーリー)を細かく記載しています。

<どういうキャラクターなのか?という具体的な設定>

カードゲームという特性上、そのキャラクターがどのように戦闘に参加するのか、ということを念頭に置き、一つのコンセプトから性格や外見を詰めていきます。

2.画面構成

<構図>

キャラクター設定は、そのまま「どこを魅せたいか」に繋がってきます。
例えば「シャハラザード」は「千夜一夜物語」の語り部で、智略によって暴君を治めるキャラクターです。千夜一夜物語からのエキゾチックな雰囲気をそのまま活かしながら、物語性を感じさせる女性的らしい衣装と動きで、女性ならではの武器=戦い方を表現しました。
また「オーディン」のような力強いキャラクターの場合、力強さを強調するため、武器を大きく表現しますが、そこに視点がいく構図になってしまうとキャラクター自身の描き込みたい部分が生きてきません。
そのため、武器の全てをカード内に収めず、武器の一部と体の動きで何を行っているかを分かるように気をつけています。


<進化>

前述に記載したように、キャラクターは進化を追うごとにそれぞれにストーリーを伴い成長していきます。
カードでは、その変化が一目で分かるようにしています。
見た目の部分では、目につきやすい髪や衣装には分かりやすい変化を持たせ、さらにそこにキャラクター独自のストーリー性が付随されます。
例えばシャハラザードの場合、キャラクターが顔にまとうヴェールが少しずつ薄くなり、最後にはそれを取る。また背景で夜が少しずつ明けていく―という進化で、キャラクターとプレイヤーが進化ごとに(一緒に時間を過ごすとともに)親しくなっていくイメージを演出しています。(キャラクターに愛着を持ってもらいたいという狙いから。)


3.ブラッシュアップ

最後にカード全体のクオリティを見直します。
具体的には単体としてのまとまり、4枚すべてを通しての進化感です。
進化後は基本的に豪華さを出すために装飾が増えますが、考えなしにただ増やしても見づらく下品なものになってしまうので、視点を集めたい場所を中心にバランスをとりながらディテールの描き込みを行っています。
色数についても同様で、全体のコントラストを大事にしつつ、かつ豪華さを失わないように色を調整していきます。
ファンタジーの世界観では、キャラクターの多くが剣や魔法といった攻撃手段を持ち、画面内でそれを扱います。それらの光、ライティングは特に顕著に進化を表現するため、ブラッシュアップの段階では、特にライティングの調整が重要になります。



これらの工程が、価値(レアリティ)が高まるごとにより重要なポイントになります。


最後に

細かい制作のご紹介ではありませんでしたが、キャラクター設定がとても重要である事が伝わると幸いです。
また、ご紹介させていただきました「天空のクリスタリア」でイラストを描いていただける方を絶賛募集中です!
ご興味がありましたらkamiya_naoyuki@cyberagent.co.jpまでご連絡いただけると幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。