まいどー^^
絵本講師のくがやよいです
書きたいことがいっぱいで
本棚も 頭の中の整理もままならず、
どんどん春休みが過ぎて行ってしまい、
今日から新学期でございます。
今日は絵本の「訳」のことについて書きますね。
先日、日帰りで東京に行って
夜の10時過ぎに帰宅しました。
その日はオットが赤麻婆と黒麻婆の
豪華二本立ての夕食を作ってくれていました。
(写真:オット)
帰宅して、
長倉洋海さんと サイバラさんと とんちゃんとの
素敵な出会いの余韻にうっとり浸りながら
私は ビールを飲んでいました。
すると中学生の娘が寄ってきて
いろいろおしゃべりしてくれて、
すっ、、と私の膝の上に座ったんです。
今年 中学3年生の娘が。
あ、うれしいな
と思ったけど、もう大きいので 重たくて重たくて・・・
嬉しい重さに内心、呻きながら
「ひょっとして、、、いっしょに寝たい?」
と聞くと、娘、無言。
・ ・ ・ ・ ・ まだまだかわええのぉ
(いつもならここで「ちこう寄れ、ほれ、もっとちこう寄れ!」
ってやるから気持ち悪がられてしまうんよな。
「いやーー!かーさん、気持ち悪い~~~」
って言われると わたしがますます喜ぶので、
「かーさん・・・・ド変態やな。」 って言われてます...)
先日のピーターラビットの絵本を
お布団の中で 娘と読んでいると、
その言葉のリズムというか
やさしさが 染み込むようで。
言葉が とても心地いいんです。
もちろん、絵も素敵です。
絵を見ながら、
野うさぎの ピーターの 性格やしぐさ、
いろんなことを 二人で話しながら
その夜は娘といっしょに眠りました。
『ピーターラビットのおはなし』は
まるで宝石のような絵本です。
(掲載した書誌情報は最後に書きますね)
訳者は いしいももこさん。
このかたの日本語訳は、ほんとうに素晴らしいです。
原書と読み比べてみると
その言葉の選びかた、
日本語への置き換えかたの素晴らしさが際立ちます。
けっして直訳ではなく、
生活実感を伴った、やさしく柔らかな訳なのです。
ディック・ブルーナの『うさこちゃん』シリーズをはじめ
ここには書ききれないほどたくさんの絵本を訳されています。
訳者で言うと
「花子とアン」の村岡花子さんの訳も素晴らしい。
子どもの気持ちに寄り添うような
ぬくもりの感じられる日本語訳です。
『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』
『アンディとらいおん』
などがあります。
それから、エリック=カールの『The Very Hungry Caterpiller』を
『はらぺこあおむし』と訳された、もり ひさしさん。
この絵本は特別なので また別に書きたいと思いますが
ベリーハングリー、を 「すごくお腹がすいてる」
じゃなく、
「はらぺこ」って訳されたセンスが素晴らしいと思いません??
だって、
「はらぺこ」のほうが
子どもの心にまっすぐに届く。
偕成社の 重役さんたちの間では、最初
「はらぺこなんて、下卑た言葉だ!」
と反対意見があったそうですが
社長のとりなしで通ったという・・・・(苦笑)
もりさん、
社長さん、
素晴らしい訳を
ありがとうございます
まだまだ書きたいけど、この辺で。
あと、
せた ていじさん、
わたなべ しげおさんの訳もいいんよなーーー。
ぜひぜひ探してみてください^^
あーー、書き出すときりがない!!(笑)
★掲載した書誌情報★
『THE TALE OF PETER RABBIT』 BY BEATRIX POTTER (FREDERICK WARNE)
『ピーターラビットのおはなし』 ビアトリクス・ポター/さく・え、 いしいももこ/やく(福音館書店)
『うさこちゃんとうみ』ディック・ブルーナ/ぶん・え、 石井桃子/やく(福音館書店)
『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』バージニア・リー・バートン/ぶん・え、 むらおかはなこやく(福音館書店)
『アンディとらいおん』ジェームズ・ドーハティー/ぶん・え、 むらおかはなこ/やく(福音館書店)
『はらぺこあおむし』エリック=カール/さく、 もりひさし/やく(偕成社)