【乱】⑨ | ~LIVE-GYM“七”~

【乱】⑨

あの時は、誰も頭に浮かばなかった。





家に着いて、部屋に閉じ篭った。






どーでもいーメールが、ケータイを鳴らす。





ケータイを開く。





届いたメールを削除。





その時の感情のまま、メールを打って、昨日から付き合ってくれてる人に送った。










『間に合わなかった…役立たずだろ。手ぇ合わせる気にもならなかった…抑えらんね…』










その日、手を合わせないまま、帰って来たんだよね…





あほだよ。





ホント、どーしょもないヤツになってた。










暫くして、メールが届いた。





忙しい合間に、作ってくれたんだろ…





こっちを思ってくれての言葉で、話し掛けてくれてた。





けど、それに対しても、可愛げのない、悪態をついた。










この人は、人を扱うのが上手い。





普段はガキのくせに…こーゆー時は大人で…





こっちの扱いを、よくわかってる。





どんなに悪態ついても、上手く交わす。

シカトするんじゃなく、交わす。





でも、ちゃんと応えてくれる。





これは、後でわかった事で、この時は、こんな事も考えれず、感情をぶつけたんだけど。










話してるうちに、少しだけ落ち着いた。





本人にも言ったんだけど、この人の、話し掛けてくる言葉は不思議だった。





あんなに乱れてたのを、離れたとこから、静めてくれる。





『どんな魔法使ってんだ?』

こんな事を聞いた気ぃする。










あとで見せたいものがあると言われ、それを待つ事にした。