どのお店にしようかとウロウロしていたところ、黄色い横断幕が目に付きました。
「옛날백반(昔ながらの白飯)」
パンチャン(おかず)がたくさん並ぶ白飯定食は大好物だもんね。
いいじゃないですか!
女社長さんに「一人なんですが、白飯大丈夫ですか?」と尋ねてみたところ、「もちろん、どうぞ座ってください」と、とても感じの良い受け答え。
席について改めてメニューを見ていると、社長が「春香(チュニャン)をご存知?
メニューは、すべて春香伝の登場人物の名前から付けたんですよ」と説明してくれました。
なるほど!
そう言われてみれば、白飯定食にはイ・モンリョンから「イドリョンペクパン(イ若殿白飯)」、「チュニャンポリパッ(春香麦飯)」、麺類には春香の下女と母親の名前と、韓国版ロミオとジュリエットである春香伝の登場人物の名前が付いていました。
私が「今年の6月、南原(ナムォン)へ行ってきましたよ」と言うと、社長は嬉しそうに、
「この店は、母が南原で長年やってきたの。
全州に移ってきてからは、まだ日が浅いんですよ」と。
春香伝と南原については、こちらの記事でどうぞ。
韓国版ロミオとジュリエット「春香伝(チュニャンジョン)」の街~南原視察ツアー③
社長の話は続きます。
「いつもは母が作るんだけど、今日は用があって母がいないので、前の日に作ったパンチャンもあるの。
あとは私が用意したんだけど、正直言ってあまり自信がないのよね」
と、ホントに正直な発言。
うん、確かに豆もやしのナムルは、ちょっと古びた味がしました。
でも、他のパンチャンは美味しくて、特にナスのナムルが最高。
化学調味料は一切使っていないというパンチャン。
さつま芋の葉、唐辛子の葉のナムル、ずいきのエゴマ和えやゆで卵など、美味しくいただきました。
写真を撮ったり、この日に会うことになった日友からのメッセージに返信しようと思うんだけど、お話好きの社長からいろいろ質問されて、なかなかそれも叶わず。
なのに社長ったら、「早く召し上がって」だって(笑)
こちらは、ムルクッスを召し上がったという韓国の方のブログから拝借した写真。
3人分が別々の鍋やら器で出てきたんですって(笑)
話好きの社長との会話が楽しかったし、もっと美味しいというお母さんの味も気になるので、また近いうちに伺ってみたいと思います。
イドリョン家(이도령네)
住所 全州市完山区校洞 南部市場内(전북 전주시 완산구 교동 남부시장내)
電話番号 063-284-7470
営業時間 8時~14時or15時頃
南部市場内の正確な場所がわからないんですが、多分このあたり。