柔術頑張っちゃいますよ・・・・ヒクソン・グレイシー杯 2010 | 柔術新聞

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柔術の事について書いていきますね。

ヒクソン・カップを観戦してきました!


紫帯が朝からだったので、頑張って早めに会場に行きました。

ちょっと用事があった、試合を詳しく見なかったのですが、覚えてるヤツだけズラズラ書いていきますね。


紫帯ペサディシモ級(多分)決勝

関根秀樹選手がおそらく新村誠也選手(確認できていないので間違ってたら済みません・・・。修正します。)と対戦しました。

関根選手がスタンドからTDに成功し、クローズドガードの攻防へ。関根選手がそこからガード足をまとめてパスを仕掛けるも、新村選手も逆さ気味になって応戦。新村選手立った所でスタンドの攻防に。再び関根選手がTD。ここで確か関根選手が引き込みオモプラッタを仕掛けます。しかしそこから新村選手が脱出してまたスタンドの攻防に。そこから関根選手が3たびTDに成功。クローズド上に。そしてそこから電光石火の引き込みアキレスが即極まって関根選手の1本勝ち。

まさかシュレックさんみたいに、柔道が強くてフィジカル優れた選手が上のポジション捨ててアキレス仕掛けるとは・・・。


紫帯アブソ級1回戦

関根選手がおそらくアンデルセン・ベン選手と対戦。

スタンドの攻防から関根選手が引き込み。そこから潜っての担ぎスイープで関根選手立ちあがり、再びスタンドへ。

組み合いから関根選手のスープレックス炸裂。

叩きつけられたベン選手がダメージで戦意喪失し試合終了。


紫帯アブソ級二回戦

関根選手がおそらくノヴァ・ウニオン・ジャパンの黒木慈仁選手と対戦(違ってたらすみません)。


スタンドからまたもや関根選手が引き込み。

しかし黒木選手のバランスがとても良く、パスを狙えるポジションに持って行きます。しかし関根選手も足は抜かれても、逆さから足入れるヤツでガードに戻し応戦します。そういうパスの攻防が何回かあった後、関根選手は片巻きスパイダーへ。黒木選手もベースの強さを活かしてそのままパスを目指しますが、関根選手そこから潜って横に相手を転がすスイープを成功させます。

上になった関根選手はクロスニー・パスの体勢に入ります。黒木選手も粘りますが、最終的にパス成功。そこから関根選手は軽やかにニーオン、マウントを成功させます。

パスしてもポジションを固定させる事をせず、攻め続けます。

しかしマウントを取られた黒木選手が何と関根選手をリバーサル!上下入れ替わった所で黒木選手勢いにのって攻めますが、関根選手も応戦。パスを避けて立った所で試合終了。

関根選手の判定勝ちです。


ブラウリオ・エスティマの黒帯メイオペサード級1回戦

相手は多分バルボーザ・ジャパンの松村威選手(たびたびですが間違ってたら済みません・・・)


松村選手が下になった所で、オモプラッタとアンダーフックをギでつなぐ、コブリンヤが良くやるあのスイープをナイスな感じで仕掛けます。これにブラウリオは結構ベースを崩され、危ない場面が続き会場が沸きます。


しかしだんだん相手の逆サイドに座ってベース取る避け方で平静を保ちはじめたブラウリオ、こんどは下のポジションを取ってガードから攻勢をかけます。

こうなるとガードの大名人ブラウリオ・エスティマのペースです。

巴スイープ等で散々ベースを揺さぶった所で必殺見えない三角!!

いや、見えるんですけど、速過ぎて見えないというか・・・。

これが即極まって見事1本勝ち。

凄い三角でした・・・。

普通の仕掛けなんですけど、超速で超スムースでヤバイです。


黒帯ガロ級1回戦

ジョン・カルロス・倉岡選手アライブの小林文明選手と対戦しました。

スタンドから倉岡選手が引き込み、そのまま後転等でゆさぶり続け、フックスイープを決めます。


倉岡選手上になり、ハーフガードの攻防へ。しかしここから小林選手が、あのカイオ・テハが見せたようなベーシックで堅固なハーフ防御を見せ、倉岡選手の攻勢を止めます。倉岡選手が腕をガード足に差し入れてレッグウィーブ・パスを狙うも、足が抜けないためパスできず、その間に小林選手がポジションを上げて、体勢を整えます。

このハーフガードに倉岡選手かなり苦しむも、TTパスのように足をまとめにかかり、そこから一気にズボン引っ張るトリアーダ・トレアナ・トレアンドレどれでもいいけどそのパス!小林選手がパスを嫌って背中を向けた所を逃さずバック取り→送り襟絞めで見事1本勝ちです。


ギリェルミ・メンデスvsシェーン・ライス

その徹底したベーシック・エスケープ技術と強靭な肉体で、ジェフ・グローバーやコブリンヤら強豪相手に善戦を繰り返すヒクソン・グレイシー門下の貴重な連戦ファイター、シェーン・ライス。ギリェルミもやはり苦戦します。

パスまでは行くのですが、バックでの粘りが異常で、なかなかフルバックポジションを奪取できません。

しかしなんとかそれを突破したギリェルミがポイント8-2で勝利です。(ギリェルミのインタビューから結果が判明したため修正しました。http://www.graciemag.com/en/2010/11/mendes-win-in-japan/  「パスしてバックまで行ったんだけど、そこから粘られてね、逃げられちゃったんだ。」)


しかしサウロ・ヒベイロとデミアン・マイアを足したような風貌のシェーン、そのルックスのとおり熱い選手でした。

試合前とか気合超十分でしたし、試合後も、知り合いかどうか分かりませんが、帯が下の選手にその辺で熱血指導を施してました。そしてその選手が負けてしまっても、満面の笑みで「グッドファイト!!!」と力強く言い放ってて渋かったですね。


ハファエル・メンデスvsギリェルミ・メンデス

http://www.youtube.com/watch?v=PQs_c4kNA3Y

エキシビジョンと説明されたこの試合、確かに激しくは無かったですが、かといって演舞っぽくもなく、アブダビ・プロの時みたいに結構強めのスパーって感じでした。

相変わらずお互い逆さ全開でやり合っていて、ハファのオモプラッタが異常な切れ味を見せていたのも同じでしたね。

あっという間に取るんです。

非常に高度で、大会中でも異質な技術体系って感じを放っていました。


他にはブラウリオがアサイーカフェ等での前評判とおり、異常に良い人でした。

写真やサイン等に対して嫌な顔するどころか、進んでおどけて相手の気持ちを和ませようとしていました。

ギの上からでも分かるムキムキボディに優しい心、かっこ良いですねー。


そして同じ事がヒクソン・グレイシーにも当てはまりました。

もはや柔術界において、位人臣を極めたと言っても良いヒクソンですが、偉ぶった態度はひとつも無く、非常にナチュラルに親切だった事に驚きです。

気さくとしか言いようがありませんでした。


試合前からサイン&写真の長蛇の列にも一つ一つ対応していたハファエル&ギリェルミ兄弟もとてもフレンドリーでした。


ヒクソン&ブラウリオ&ハファエル&ギリェルミで歓談している場面もたびたび見られましたね。

ATOSとバッハって仲悪そうとか思ってましたが、メンデス兄弟とブラウリオは、タハヌーン王子様繋がりで仲良いみたいですね。

確か王子様のテニス仲間だった気が。

柔術最強かつ見目麗しいと良い事あるんですね。

両方ダメな僕はどうすれば良いでしょうかなんて余計な事言ってる場合ではありませんね。


そして最後に佐々木憂流迦選手です。今大会が青帯として初めての大会出場で、とても注目していました。

残念ながら階級別&アブソ級ともに、激戦の末敗れて優勝はなりませんでしたが、終了後、まるで外国人選手に話しかけるみたいにたどたどしい僕にも嫌な顔ひとつせず、僕が期待している旨伝えると、「柔術頑張っちゃいますよ!」との嬉しい言葉をくれました。


佐々木選手はもちろん優れたMMA選手であり、優れたグラップラーですが、それと同時に、熱い柔術魂を持った柔術家にもなった事が、柔術偏愛者である僕なんかにはとても嬉しかったです。


勝手に記事にしてすみません・・・。

嬉しかったもので・・・。


茶帯の試合をあまり見てなかったり、豆ご飯と鶏肉とソーセージの物販が美味しくて一気に食べ過ぎたり、失敗はたくさんありましたが、上記のような選手達の柔術への取り組み方を肌で感じる事ができ、やっぱ柔術ってそれ自体は基本良い事だらけだなーと、豪華メンバーが去った遅い時間、激アツの戦いを繰り広げる白帯カテゴリーの選手と、それを必死で応援する大盛り上がりの客席という、柔術のシンプルな魅力を余すところ無く伝える試合場を眺めながらそんな事ボーっと考えて楽しい気分になりました。