同い年の
高校からのつきあいの友人から
数年ぶりに近況メールが来ました。
「うちの母も80を過ぎたのに現役で頑張っています^^
みんな元氣だよ!」
友人の家は商売をしています。
お元氣なお母さまの顔を懐かしく思い出しつつ
この短いやり取りで
ひとつ「あっ!」と氣づいたことがありました。
何かといいますと…
なんだ
ず~っと仕事してていいんじゃん。
という、当たり前のこと。
なんとなく、いつかやめなきゃいけない、みたいな感覚があったなと。
…そしてどうなる?
年を経た自分の未来がまったく「思い浮かばない」。
改めて感じたのですが
この先やがてくる70代、80代、90代…への
「美しく、ワクワクする、心躍るロールモデル」
が自分の中に全くなかったこと、に氣づきました。
なんだか勝手に「とても縛られたイメージ」を持っていたなあ、ということも。
そして、それが
「ことん」
と一瞬にして外れたことにも氣づきました。
頭での理解ではなく、ストンと腑に落ちた感じ。
そうすると
あら不思議!
ぼや~っとテレビを見ていても
どんどん氣になる(それを後押しするような)メッセージが飛び込んできます^^
「50を過ぎてからますます攻めてます」
と時代劇の番宣で中井貴一が腹に響く声で語ってきたり(笑)
「王様と私」(ブロードウェイミュージカル)ボロボロになりながら挑戦しました、
と笑っている渡辺謙(57歳)の笑顔、とか…。
そして今朝は極め付け。
葛飾北斎 90歳。
「天があと5年、わたしを生かしておいてくれたら
本物の絵師になることができたのに」
一日も筆をとらないことがなかったという北斎の最後の言葉。
すごい…
やる氣まんまんじゃん。
枯れてない!まったく枯れてない!
(上町祭屋台天井絵「怒涛」図。弘化二年(1845)から翌三年にかけての作。北斎80代半ば。
富岳三十六景の「波」は北斎の中で進化し続けていた、のだそう)
「抜きんでた、輝く晩年」
と、その特集番組では北斎の晩年をそう、表現していました。
「抜きんでた、輝く晩年」。
なんてすてきなイメージなんでしょう!
ということで、早速
友人にメール。
この夏行くらしい「一カ月アメリカホームステイ」に
「まったくこの年になってどうなることやら~(汗)」
と嘆いていたので
「いいんだよ!
中井貴一も渡辺謙も北斎も、人生中盤からますます攻めてるんだから!
こっからますますやりたいことを自由にやるんだよ!きっとみんな」
(ちょっと例が大きすぎるかな~と思いつつ(笑))
と返信。
さて
個人的な感覚かもしれませんが
年をとり、いわゆる老人となったとき、どう生きていくか、について
今の日本はなんだか、選択肢が少ないように感じます。
どんな選択肢があるんだろう?
どんな世界があるんだろう?
と問うてみたときに(自分にとってのワクワクするような姿が)どうも浮かんでこない。
けれど今のパターン、みたいなものはきっと戦後70年に作られてきたもので
(今の社会制度に沿って)
もっと前…
それこそ、戦前、明治、江戸に目を向けると
みんなもっと自由で、破天荒で
いろんな生き方をしていた人が普通にいたはずです。
話は少々ずれますが
昔は年をとっているということへの尊敬尊重、
年齢の持つすごさ、が自然と活用される場面が
一人一人に関して普通にたくさんあったんじゃないかなと。
さらにもっというと、
「年を重ねる」ことへの喜び、そういう存在であることへの「矜持」。
そういうものが老人自身にも、
おおいにあったのではないか
と想像するのですが。
(ここ、結構大事な気がします)
話を戻します^^
まとまりませんが…
自分にとって
「美しく、ワクワクする、心躍るモデル」が見つかる。
つまり
自分の人生の意図、が明確になると
こんなにも落ち着いて、安心できるものなんだな、
と久しぶりにそんな安心感を感じたのでした。
大海原でどんな嵐が来ても
羅針盤と行き先さえはっきりしていれば、迷うことはない…
そんな安心感。
葛飾北斎。
画狂老人。
年をとり、その死ぬ瞬間まで
一人の人間として、アーティストとして
貪欲に、
世間などそっちのけで
常識という二文字と相いれることなく
「自分とは」そのものをガツガツと追求し続けた
そんな前のめりな90歳。
なんという愉快。
なんという爽快。
なんという圧巻。
人はいくつになっても、いつまでも輝き続ける。
何とも言えない自由な感じを今、味わっています。
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