【第20号】『それ、セクハラです!』を連発する女性部下がいます | ビジネスコーチングプロジェクトのブログ

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リーダー・経営者のための部下の心を動かすコミュニケーションのヒント

こんにちは。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
火曜日担当【必勝!運命学コーチ】の新島マキコです。
今回は、異性の部下に対するセクハラ発言の境界線というテーマで
お悩みの方に回答いたします。

【質問】
このご時世ですから、社内での言動にはかなり気をつけているつもり。
ですが、女性社員の間でリーダー的存在の部下が、私が何か発言するたびに
「それって、セクハラ発言ですよね~」と詰め寄ってきます。
休みの日にどこへ行ったなんて話題もNGで、オチオチ世間話もできません……。





【回答】
近年、セクハラやパワハラについての基準も厳しさを増し、異性の同僚や
部下との会話にも気を遣うという方が増えているのではないでしょうか。

~職場におけるセクシュアルハラスメントは、職場において行われる、
労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応により労働条件について
不利益を受けたり、性的な言動により就業環境が害されることです~
(※厚生労働省HPより引用)


上記は職場でのセクハラ定義ですが、もちろん男性から女性というケース
逆も然り、また同性同士でも例外ではありません。
さらに企業コンプライアンスに従うというのも、当然のことです。ところが
セクハラ問題で難しいのは「労働者の意に反する」という点。人間は感情を
持つ生き物。そう、セクハラと感じるか否かは、人によってボーダーラインが
異なるわけです。

Aさんに言われたらジョークになるけど、Bさんだとシャレにならないわ~
なんて女性社員の声も聞こえてきたり……。個人的な感情が左右する部分が大きく、
社内でそこまで仕分けるのは、かなり至難の技です。
とはいえ、身近な存在の部下とは日々会話する必要があるわけですから、
まずは以下のようなことに注意してみてはいかがでしょうか。

①どんな言葉や行動に敏感に反応するかを観察

休みは何してたの? とか、髪型、服装の話題だけで過剰に反応する
人もいます。部下はどのような状況、話題の時、不快と感じているのでしょうか。
その人の思いグセやポイントがきっとあるはずです。まずはそこを見極めましょう。

②その人自身が、どういう質問を周囲に投げかけているか

逆に、その女性部下が他の異性の上司や部下、あるいは同僚と会話する際、
どのような話題を持ち出しているのでしょうか。あるいはどこまで踏み込んだ質問を
していますか。よく観察してみると、その人のパーソナルスペースというのが、
わかってくるはずです。

③誰かが微妙な発言をしたら、率直にたずねてみる

たとえば職場の誰かが、“え、今の大丈夫?”というようなセクハラすれすれの
発言をしたとします。その時、女性部下がどのように感じたか、率直にたずねて
みては
いかがでしょうか。あるいは反応を見る
「今のはマズいよね~?」にサラッと確認を。あまりしつこくきけば、今度は
そちらが問題となりそうなので、お気をつけください。


【コーチングのワンポイント】
日常の、しかも職場の話ですから、法律や企業コンプライアンスだけでは、
線引きできないことがたくさんあります。お互いに心がある生身の人間同士、
やはり決め手は、誠意を持った態度で接することでしょう。日頃の信頼関係を
しっかりと築く
ことが大切です。いつもきちんと部下の言動を見ているという姿勢、
また相手の気持ちを尊重しているという姿勢を示せば、ちょっとした誤解があったと
しても、トラブルは防げるのではないでしょうか。

【編集後記】
私がいた出版業界は、今なら絶対勝訴というセクハラ発言がまかり通っていた時代も
ありました(苦笑)。もちろん自分があまりにひどいと思えば、それなりの態度に
出たと思いますが、これぐらいは潤滑油のうちと判断したので、笑ってチクッと相手を
刺すといった、振る舞いでその場をしのいだのを覚えています。そう考えると、
やはり相手がどんな気持ちでいるのかを察する、想像力求められるのでしょうね。


新島マキコ

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