鰤の部屋

久々に更新したブログ。が、久々すぎて分けて更新する事を考えた管理人。その策がどの様な影響を与えるのか?錯綜するそんな小説ブログ!!


テーマ:
 学子(がくこ)ちゃんは小学生になったばかりの女の子。
 入学のお祝いに買ってもらったランドセルが大のお気に入りで、何処に行くのでも必ずランドセルをしょっていくくらい、大好き。
 お母さんも流石に何処にでもというのはどうかと言うのだけれど、学子ちゃんは話を聞かない。
 それどころか最近じゃお風呂に、トイレ、お布団の中でも一緒。
 この間からは、教科書を入れるのは手提げ袋で、空のランドセルを署って学校に行く始末。
 まだまだ幼い同級生が学子を黙って見ているはずがありません。
 だって、学子ちゃんは教室でだってランドセルを置かないんだから。

 ある日の事です。
 何時も学子にちょっかいを出している男の子が、彼女からランドセルを取ろうと、引っ張り始めました。
「いやだぁ。引っ張らないでよ」
 もちろん抵抗する学子。ですが、その反応を楽しむのがやんちゃ盛りというものです。
「ずっと背負ってるなんておかしいんだよ。早く降ろしちゃえよ」
「いやだぁ。絶対に降ろさないんだから」
 学子ちゃんは何度も何度も抵抗します。
 流石に可哀想だと、クラスメイト達の中にも止める子が出てきますが、それがかえって更に降ろそうと男の子を躍起にさせました。
 そうして引っ張り合いが何十回も続いた頃です。
 学子ちゃんとランドセルとの間からブチッ、という音が聞こえたのは。
 ランドセルのふたの部分。カブセ部分が留めている金具が壊れた訳でも無いのに、開きました。
 カブセはまるで意思を持っているかのように、ゴムのように伸び、しつこくしていた男の子にクルクルクルと巻きつきました。
 これを見ていた回りは唖然とします。ですが、まだまだ終わりません。
 カブセは次に、その男の子を教科書を入れている部分に押し込めてしまったのです。
 足をジタバタさせて抵抗する男の子ですが、どんどん飲み込まれて、静かになってしまいました。
 この光景を見た周りの子達はそれはもう右に左に大泣きです。中には腰が抜けて座りこんだり、お漏らしをしてしまう子もいました。
「あーあ。見つかっちゃった」
 学子ちゃんがそう言うと、カブセが二人、三人と纏めてクラスメイト達に撒きつくと、次々に皆を男の子と同じように教科書を入れる部分に放り込んでいきます。
 皆はもちろんパニック状態。逃げ出しますが、それよりも早くカブセは皆を捕まえて、パクリ、パクリと食べてしまいます。
 静かになった頃には、学子ちゃんの教室がある階に居た皆が居なくなっていました。
 停止してしまったみたいに音が無くなった教室に、居るのは一人。学子ちゃんだけです。
 ですが、その学子ちゃんも様子がおかしくなっていました。
 学子ちゃんの中で何かが動き始めたのです。モゾモゾと動くその様子は、まるで服を脱ごうとしているよう。
 しばらくすると、背中の方に割れ目が生まれて、脱皮するみたいに、中から大人の女の人が出てきました。
「成長出来たのは良いけど、この体じゃ動き難いわ」
 そう言いながら、教室を出て行く学子ちゃん。

 実は学子ちゃんのランドセルは、奇妙な生き物の住処になってしまっていたのです。
 ランドセルがお気に入りだった学子ちゃんも、いつもランドセルを背負っていたために、この生き物の住処になってしまったのです。
 そして、たくさんのお食事をしたこの生物は、栄養をたくさん取った事で、急成長。
 大人の女の人の姿になったという訳です。

 街の中で見かけるランドセルを背負った人。
 おしゃれの一環でしている人も入るようですが、その中に紛れているかもしれませんね。


終わり



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